受信者の意向を無視して一方的に繰り返し送りつける迷惑メールのことを、「スパムメール」と呼びます。
迷惑メールとも言われるスパムメールは煩わしいというだけでなく、セキュリティリスクもある危険な存在でもあります。
また、スパムメールには原因があるからこそ届いているともいえるので、日ごろの使い方やセキュリティを考え直す必要もありかもしれません。
スパムメールが届く原因を把握し、スパムメールを減らすための対策や届いてしまった場合の対処法を確認していきましょう。
スパムメールが届く原因とは?
まず、スパムメールが届く原因を考える前に、送信者はなんのためにスパムメールを送っているのかを考えてみましょう。
スパムメールはウイルス感染やフィッシング目的のケースもありますが、「無料で宣伝ができるため」という部分もあります。
送料の発生する郵便物とは異なり、大量に無差別に宣伝メールを送っても費用は発生しません。
宣伝だけで被害がないわけではなく、スパムメールで宣伝している商品やサービスは詐欺商材であることも多いため、注意が必要です。
なお、事前の同意がない宣伝メールは、「特定商取引に関する法律」や「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」により、原則禁止されています。
禁止されているのにもかかわらず、何度もスパムメールが送りつけられる原因は「送信者にメールアドレスが知られているから」です。
スパムメールの原因にダイレクトにつながる送信者にメールアドレスを知られてしまう原因を見ていきましょう。
スパムメールの原因:メールアドレスを公開している
InstagramやTwitter、FacebookなどのSNSは身近な存在であり、気軽に多くの方が利用していることでしょう。
SNSは個人が自由に発信できる便利なツールですが、その反面、うっかり個人の情報を書いてしまう危険性もあります。
メールアドレスも個人情報のひとつで、メールアドレスそのものを書き込みしてしまうと、他人に知られてしまうことはもちろんですが、直接書き込みしていなくても知られてしまう可能性はあります。
メールアドレスは、ユーザー登録する際に必要な情報であることが多く、そのメールアドレスを公開設定にしていると書き込みしていなくても、プロフィール欄に表示されて他人に知られてしまうことになります。
また、ブログや掲示板なども同様です。
安易な書き込みや設定ミスによってメールアドレスを公開してしまうことがスパムメールが届く原因になってしまいます。
スパムメールの原因:メールアドレスを取得されている
メールアドレスを収集することが目的のサービスというものが存在します。
一見すると通常のインターネット上のサービスなので、気づかずにメールアドレスを登録してしまう方も多いですが、サービス提供者にメールアドレスが取得されてしまいます。
特に出会い系サイトや懸賞サイトなどは注意が必要です。
収集したメールアドレスをスパムメール業者に売却することで利益を得ているサイトもあるので、利用しているサービスにメールアドレスを登録したこと自体が原因という場合もあります。
スパムメールの原因:単純なメールアドレスを使用している
「送信者にメールアドレスを知られる」とはニュアンスが少し異なりますが、適当なメールアドレスにスパムメールを送りつける手法も存在します。
ランダムな文字列や数字の羅列に「@gmail.com」などを付加して無差別に送信して、「エラーにならなかったメールアドレス」を「実在するメールアドレス」と認識し、スパムメール送信リストに加える方法です。
単純に英単語を繋げたメールアドレスや、自分の名前に数字を付加したような単純なものは高確率で発見されてしまいます。
誰にも教えていなく、公開もしていないはずのメールアドレスにスパムメールが届いてしまう原因はメールアドレス自体に原因があるかもしれません。
スパムメールの原因を減らすための対策
スパムメールの原因を減らすための対策を考えていきましょう。
スパムメールの原因を減らすことでスパムメール自体が届くことを減らせるだけでなく、情報セキュリティ対策としても効果的です。
自分のメールアドレスを公開しない
SNSやブログなどで自分のメールアドレスの書きこみをしたり、公開設定にしてしまっている場合、そこから業者にメールアドレスを拾われてしまいます。
これを防ぐためには、自分のメールアドレスを公開しないことが重要です。
安易に書き込みをしないことはもちろん、アカウントの設定を見直してメールアドレスが公開設定になっていないかどうかを確認し、公開設定になっているようであれば、特に理由がない限りは非公開設定にしましょう。
安易に会員登録しない
メールアドレスを収集することが目的のサービスに安易に会員登録しないことが大切です。
多くの人が読み飛ばしがちな利用規約を良く見ると、「収集したメールアドレスは宣伝に使用する」や「収集したメールアドレスは第3者への提供をする」という旨の文言が書いていることもあることがあります。
また、悪質な業者だと利用規約に書かれていない場合もあるため、注意が必要です。
怪しいサービスの会員登録は安易にしないことが大原則です。
判断が難しい場合もあると思いますが、「疑わしきは登録しない」ことが重要です。
そのサービスを運営している会社をGoogleなどで検索して、ヒットしない場合は注意が必要です。
単純なメールアドレスを使用しない
推測されやすいような「単純なメールアドレスを使用しないこと」も効果的です。
自分の名前に誕生日を付加しただけのものや、よくある英単語の組み合わせなど、単純なメールアドレスを使用せず、複雑化することで防ぐことが可能です。
フィルタリング機能やフィルタリングサービスを利用する
メールアドレスを知られないような対策をしていても、対策前に知られてしまっていたり、ほかの手段で知られてしまったりしてスパムメールが届いてしまう場合もあります。
そのようなときはフィルタリング機能やフィルタリングサービスを使用しましょう。
自動的にスパムメールを判別して、受信トレイに届かないようにしてくれたり、迷惑メールフォルダに隔離してくれたりします。
スパムメールが届いてしまったときの対処方法
もしスパムメールが届いてしまった場合、どのように対処すれば良いのかをいくつかご紹介します。
スパムメールによる被害に合わないためにも正しい対処をすることが大切です。
添付ファイルを開かない
メールに何らかのファイルが添付されている場合があります。
身に覚えのないメールの添付ファイルは絶対に開かないように注意してください。
ウイルスやトロイの木馬など危険なファイルである可能性があります。
URLをクリックしない
多くのスパムメールにはURLが記載されています。
身に覚えのないメールのURLはクリックしないように注意してください。
アクセスするだけでウイルスなどに感染したり、フィッシングサイトへ誘導されることがあります。
また、差出人には「この人がURLをクリックした」ということがわかるようになっているため、ターゲットとして認定されてしまう危険性があります。
返信しない
身に覚えのないメールに対して、「メールを送ってこないでください。」などの返信は絶対にしないように注意してください。
不特定多数に無差別に送っているメールアドレスの中で、あなたのメールアドレスが有効で、ちゃんと受信もしているということをわざわざ先方に伝えるだけの行為になってしまいます。
メールを削除する
誤って添付ファイルを開いたり、URLをクリックしたりしないように、身に覚えのないメールは削除してしまうことが得策です。
相手の思う壺にならないためにも、反応せずにメールを削除して、とことん無視しましょう。
定期的なウイルスチェック
スパムメールが原因でいつのまにかウイルスに感染していたということも少なくありません。
定期的にウイルスチェックを行って、ウイルス感染していないかを確認し、万が一感染していた場合には早急に駆除するようにしましょう。
スパムメールの原因を理解して予防しよう
大前提として、スパムメールを防ぐようなメールの使い方を意識することが重要です。
パソコンだけでなく携帯電話やスマートフォンのSMSにスパムメールが送られてくることも増えてきました。
適当なメールアドレスに無差別メールを送るよりも、適当な電話番号に無差別メールを送る方が、確実にメールを届けることができて効率が良いためです。
また、メール以外の手段を利用することでスパムメールを回避できることもあります。
メールを使用せずに、オンラインストレージサービスなどを使用して、ファイルのやりとりをすれば、メールアドレスの公開も最小限に抑えられ、リスクの削減が可能です。
オンラインストレージサービスの「セキュアSAMBA」は、とてもシンプルで簡単な操作で誰でも直感的に利用できるサービスとなっております。
フリープランもセキュアSAMBAにはございますので、ご利用をご検討ください。