ビジネスにおけるIT環境について調べたことのある方なら、「セキュアな環境」「セキュアな端末」という言葉を聞いたことがあるでしょう。
セキュアとはどのような意味で、どのような状態を指すのでしょうか。
セキュアの意味や、セキュアな状態を実現するための方法について解説します。
セキュアとは?セキュアという言葉の意味
セキュアとは、英語の「secure」からきている言葉で、「安全な」「安心な」「危険のない」という意味があります。
ビジネスの場ではおもにIT環境において使われており、セキュリティが確保されている状態や環境を「セキュアな〇〇」「セキュアである」と表現します。
セキュアな状態とは?
セキュアな状態とは、PCやサーバー、ネットワークなどにおいて、セキュリティ対策がされた安全な状態を指します。
セキュアな状態を確保するためには、ウイルス対策や暗号化などにより、マルウェア感染や不正利用を防ぐことが必要です。
また、IT技術を用いるだけでなく、社員へのセキュリティ教育、システム運用のルール作成と浸透、組織体制の整備などをおこなうことも、セキュアな状態や環境を作るためには欠かせません。
セキュアな状態は、会社の健全な運営と成長に不可欠なものであると同時に、多角的な対策が必要でITの知識なしには作り出すことが難しいものであるともいえるでしょう。
セキュアがつくビジネス用語
セキュアという言葉は、「セキュアな状態」のほかにも以下のような使い方をされることがあります。
セキュアがつくビジネス用語について見てみましょう。
セキュア端末/セキュアPC
セキュア端末やセキュアPCは、セキュリティ対策により安全な状態が確保された端末やPCのことをいいます。
セキュア端末やセキュアPCの需要が高まっている背景には、リモートワークの普及や働き方改革により、会社のPCをオフィス以外の場所で使うシチュエーションが増えたことが考えられます。
情報漏えいやマルウェア感染の危険を防ぎつつ、オフィスにいるのと同様にスムーズに業務がおこなえる端末やPCが求められています。
3Dセキュア
3Dセキュアとは、ネットショッピングなどでクレジットカードで決済をする際におこなう本人認証サービスのことを指します。
カード番号と有効期限による認証に加えて、パスワードやパーソナルメッセージの設定をおこなうことで、なりすましなどの不正利用を防止するものです。
会社にセキュアが必要な理由
業務でPCを使う会社にとって、セキュアな状態は必要不可欠なものといえます。
その理由として主な4つを紹介します。
情報漏えいを防ぐ
業務で取り扱う情報には、顧客データや企業秘密などの重要なものが多く含まれます。
重要な情報を流出させてしまうと、顧客や取引先にまで被害を与える恐れがあり、損害賠償請求や企業イメージの低下につながります。
情報漏えいを防ぐには、アクセス制限や管理の教科、セキュリティ対策のサービスの導入、社員への教育などをおこない、セキュアな状態を維持・確保する必要があります。
マルウェアによる攻撃を防ぐ
悪意のある第三者が作ったウイルスやランサムウェアなどのマルウェアは、Webサイトや不特定多数が利用できるファイル共有ソフト、USBメモリなどからPCに侵入します。
業務用のPCがマルウェアに感染すると、ネットワークを介して他のPCにも入り込む恐れがあり、情報漏えいやデータ改ざん、なりすましなどさまざま被害につながります。
マルウェアに感染させる手口は年々高度になっており、種類も増えているため、常に最新のマルウェア対策をおこなうことが大切です。
BCP対策
セキュアな状態を保つことは、BCP(事業継続計画)においても重要です。
BCPには、地震などの自然災害が起こった場合だけでなく、サイバー攻撃を受けた際やセキュリティ事故が起こった際の想定も含まれます。
セキュアな状態を維持するために組織体制の整備や社員教育をおこなうことは、サイバー攻撃が起こった際に被害が広がらないよう対応したり、迅速に復旧するためにも役立つでしょう。
社会的信用の確保
セキュアな状態を実現できず、情報漏えいやマルウェア感染が起こったり、災害やセキュリティ事故からの復旧が遅れたりすると、業務の遂行に影響が出ます。
取引やサービスの提供が通常通りおこなえなくなり、その原因が知られると、「セキュリティ意識の低い会社」と認識され、信用が落ちてしまうことになるでしょう。
顧客離れや企業イメージの低下を招かないために、日頃からセキュリティ対策をしっかりおこなうことが重要です。
セキュアな状態を実現するための方法
情報漏えいやマルウェア感染を防ぐためにセキュアな状態を実現するためには、複数の対策を並行しておこなう必要があります。
具体的な方法について代表的なものを紹介します。
セキュリティソフト(ウイルス対策ソフト)を導入する
業務でPCを使ううえで、セキュリティソフトを導入するのは、一番基本的な対策といえるでしょう。
セキュリティソフトを選ぶ際に一番に重視すべきは、どのくらいマルウェアを検出できるか第三者機関が調査して発表している、ソフトの検出力です。
検出力が高いかどうかとあわせて、頻繁に更新が行われているか、PCやサーバーへの負荷が重くないかという点もチェックするとよいでしょう。
ソフトウェア更新をおこなう
ソフトウェア更新とは、PCやタブレットなどの端末に入っているソフトウェアを最新の状態にすることです。
新たに発覚したソフトウェアの脆弱性を修正し、端末のセキュリティ性を高めます。
自動更新の設定をする、アップデートの通知が来たらなるべく早くおこなう、定期的にバージョン確認をするなどの運用をルール化し、社員に周知徹底をおこなうとよいでしょう。
アカウントのパスワード管理をしっかりおこなう
セキュリティ事故につながりやすい原因のひとつに、パスワード管理の甘さがあります。
パスワードは外部の侵入を防ぐための重要なカギであり、これが流出してしまうと情報漏えいのリスクが格段に高まります。
パスワードは定期的に変更すること、同じパスワードや類似したパスワードを使いまわさないこと、推測が容易な文字列にしないことをルール化し、厳守されるよう社員教育をおこないましょう。
データの保管はセキュリティの高いサーバーやストレージに
書類電子化が進んでいる昨今において、データを保管するサーバーのセキュリティ性の高さは、外部の侵入や攻撃から身を守るには欠かせないポイントです。
セキュリティレベルの高いオンラインストレージやレンタルサーバーを導入する、自社サーバーの場合はセキュリティ要件に適したファイアウォールを選ぶなどして、セキュアな状態を実現しましょう。
災害や防犯に備える
オフィスの防犯のためにカメラを設置したり、耐震設備を導入するなど、物理的な対策をおこなうことも重要です。
あわせて、セキュリティ事故や災害によりデータが破損したり紛失したりした場合に備えて、定期的にバックアップをとるよう運用ルールを定めましょう。
早急に復旧し業務やセキュリティ対策を継続できるようにすることで、セキュアな状態が保たれます。
社員へのセキュリティ教育を徹底する
どんなにセキュリティ性の高いソフトやサーバーを導入しても、人為的なミスが起こりやすい環境ではセキュリティ事故は防げません。
情報の持ち出し制限、覚えのないメールやファイルは開かない、不要なソフトをダウンロードしないなど、細かいルールを設定したうえで教育を徹底し、ルールが守られるよう社員に浸透させましょう。
セキュアなデータ保管にはオンラインストレージ
情報漏えいやマルウェア感染を防ぎ、会社のネットワークやデータを守るためには、セキュアな状態を実現し維持することが必要不可欠です。
特に会社の重要なデータを保管するサーバーやストレージは、セキュリティ性の高いものを選ぶ必要があります。
セキュリティ性の高さと利便性を両立するなら、オンラインストレージのセキュアSAMBAがおすすめです。
通信とファイルはすべて暗号化されており、パスワードポリシーでパスワードのルールを細かく設定することもできます。
承認された端末のみの利用に制限したり、端末紛失時にロックをかけることも可能です。
セキュアSAMBAはフリープランもありますので、セキュリティ性の高さと使いやすさをまずは無料版からお試しください。