誰もが一度は仕事でファイル共有をしたことがあるかと思いますが、どのようなファイル共有方法があるかを、改めて知ることも重要です。
特に、コロナ禍では多くの企業でテレワークが導入されたことで、オンラインによるファイル共有方法の必要性が高まりました。
さまざまなファイル共有方法を知り、目的やシーンに応じた、最適なファイル共有方法を利用できるようにしましょう。
ファイル共有方法を知る必要性
これまでも何らかの方法を使って、ファイル共有を行った経験はだれしもあるでしょう。
改めて適切なファイル共有方法を知ることが、なぜ必要なのかについて考えてみましょう。
目的にあったファイル共有をおこなうため
目的にあったファイル共有方法を選ぶことで、スムーズなファイル共有が可能になり、ファイル共有業務を効率化することができます。
目的にあったファイル共有ができないと、相手のデバイスやツールによっては、データ容量が大きすぎたり、形式が異なったりして、ファイルを開けない可能性があります。
仮に、共有した相手から期待した反応が得られない場合、「ファイルは確認できましたか?」のような確認のやりとりや、共有方法を変えてファイルを送り直さなければならないといった手間が発生してしまいます。
ファイル共有では、誰と何を共有するかによって、ファイル共有方法を選ばなければいけません。
そのために、さまざまなファイル共有方法を知り、その中から目的にあった最適な方法でファイル共有をおこなうことが求められるのです。
確実かつ安全に相手とファイル共有をおこなうため
相手と確実にファイル共有をおこなうことで、相手と同じ情報やデータを共有することができ、次のアクションが可視化されるため、スピード感のある業務をおこなうことができます。
同時に、ファイル共有においては、いかに安全にファイル共有ができるかも重要です。
インターネットを通してファイル共有をおこなう以上、マルウェア感染のリスクをゼロに抑えることは難しいものです。
しかし、可能な限りマルウェア感染のリスクを抑えられるファイル共有方法を選ぶことで、より安全なファイル共有が可能になります。
よって、ファイル共有方法を知ることは、確実かつ安全に相手とファイル共有をおこなうために必要になるのです。
ツールや社会情勢に合わせたファイル共有をおこなうため
ファイル共有の際は、ツールや社会情勢の変化に合わせたファイル共有方法を用いる必要性があります。
多様な働き方ができるようになったことで、場所や端末にしばられないファイル共有が求められるようになりました。
これまでのようにオフィスでパソコンを用いたファイル共有方法に加えて、スマートフォンやタブレットPCを用いたファイル共有は、どこからでもファイルにアクセスできるため、多様な働き方の推進にも効果的です。
特に、コロナ禍では、多くの企業でテレワークが導入されたことで、オンラインによるファイル共有の必要性が高まり、これまでのファイル共有とは異なる方法を導入した企業も多いです。
さまざまなファイル共有方法を知っておくことで、ツールや社会情勢の変化に合わせたファイル共有をスムーズにおこなうことができるのです。
ファイル共有方法と特徴:社内向け
社内におけるさまざまなファイル共有方法について、その特徴や社内向けとされる理由などを見ていきましょう。
USBメモリ
データを保存したUSBメモリが相手の手に渡ることで、ファイル共有をおこなう方法です。
オフラインでもファイル共有が可能であり、多くの人が使い方を知っているという利点があります。
物理的な方法でファイルを渡すため、相手との距離が近いオフィスでは利用しやすいと感じるでしょう。
一方で、USBメモリ自体がコンパクトであることから、紛失や盗難につながりやすく、社外へ持ち運ぶには、セキュリティ性に欠ける点に注意しましょう。
パソコンの共有フォルダ
パソコンの共有フォルダ機能を用いたファイル共有方法です。
パソコン同士をケーブルでつなぐ、あるいは、社内LANなどの同じネットワーク環境下であれば、無線LANを介してファイル共有をおこなうため、難しい操作や特別な機器がなくても、ファイル共有ができることが特徴です。
ケーブルがつながる距離にある、あるいは、無線LANが届く範囲内でのファイル共有方法であることから、社内向きとされています。
ただし、オフライン環境であったり、パソコンが壊れてしまったりした場合は、共有フォルダにアクセスできないため、ファイル共有ができなくなってしまう点に注意しましょう。
社内ファイルサーバー
社内にファイルサーバーを構築して、必要なデータの保管や取り出しをおこなうことで、ファイル共有をおこなう方法です。
社内ネットワークを利用したファイル共有方法であるため、基本的には社外からのアクセスはできません。
ファイル共有をおこなうエリアは社内に限られているため、比較的安全性が高いという特徴がありますが、社内ファイルサーバーの導入や運用・保守には、専門的な知識をもつ人材が必要になります。
社内ファイルサーバーの利用にリソースを割けないことから、昨今は社内ファイルサーバーをクラウド化する企業も増えています。
NAS
社内ファイルサーバーを構築する代わりに、NASを用いてファイル共有をおこなう方法があります。
NASは、社内ネットワークを利用して、ファイルのやりとりをおこなうため、社内向きとされています。
社内ファイルサーバーと比較して、設計や構築にかかる時間や手間を省けることが特徴です。
NASは、小規模なものであれば数万円で購入することも可能ですが、やりとりするデータの容量が大きければ大きいほど、NASの価格も高額になることに注意しましょう。
ビジネスチャット
ビジネスチャットは、チャット形式によるコミュニケーションのほかにも、同時にファイル共有機能やタスク管理機能も持ち合わせているため、ビジネスでは使いやすいツールです。
ファイル共有の際に、伝えておきたいメッセージを添えたり、ファイル共有自体をタスクに追加できたりすることが特徴です。
業務効率化やコミュニケーションツールの一元化のために、社内のコミュニケーションツールとしてビジネスチャットを導入している企業は多いです。
社外の相手であっても、ビジネスチャットを用いたファイル共有は可能ですが、相手も同じビジネスチャットサービスを利用していることが前提となります。
オンラインストレージ
昨今、注目されているファイル共有方法としてオンラインストレージが挙げられます。
オンラインストレージは、インターネット環境下であれば、場所や端末を問わず、ファイルにアクセスできるため、昨今の働き方と相性がよく、多くの企業で導入されています。
多くのオンラインストレージサービスは、導入に対するハードルが低く、直感的に操作できるものが多いため、社内での導入から実際に使うまでの期間が短いことが特徴です。
ファイル共有方法:社外向け
社外向けのファイル共有方法について確認してみましょう。
それぞれのファイル共有方法の特徴と、社外向けと考えられる理由についても挙げていきます。
メール添付
メールにファイルを添付して、相手に送信する方法です。
メール添付によるファイル共有方法が、社外向けとされる理由として、ビジネスでのコミュニケーションツールとしての利用率が最も高いことが挙げられます。
また、ビジネスメールでは、形式的で丁寧な文章を用いることがマナーとされているため、対外的なコミュニケーションツールとしての相性がよいという特徴があります。
ただし、メールに添付できるファイルサイズが小さいことや、重要度の高いファイルを添付する際は、セキュリティリスクが発生することに注意しましょう。
ファイル転送サービス
ファイル転送サービスは、Web上に共有したいファイルをアップロードし、生成されたリンクを相手に送り、相手がリンクにアクセスしてダウンロードするファイル共有方法です。
ファイル転送サービスは、メールには添付できないような、大容量ファイルの送信ができることが特徴です。
ただし、ファイル転送サービスは、共有のサーバーにファイルをアップロードすることや、メールでダウンロードリンクを送るなど、セキュリティ面で不安を感じる部分もあります。
企業によっては、セキュリティポリシーによりファイル転送サービスの利用を禁止しているケースもあることに注意しましょう。
オンラインストレージ
デジタル技術の進化により、扱うデータサイズが大きくなったことで、以前に比べて共有するファイルサイズも大きくなっています。
社外の相手とファイル共有をする際、大容量ファイルを送信できないことは、相手とのやりとりに支障をきたしてしまいます。
また、甚大な被害をもたらしたEmotetにより、昨今は、圧縮ファイルが添付されたメールを拒否している企業もあります。
スピーディーかつ安全にファイル共有をおこなうのであれば、オンラインストレージが優れています。
社内向けのファイル共有方法と同じく、昨今は多くの企業でオンラインストレージが導入されていることもあり、オンラインストレージは社外向けのファイル共有方法としても多く使われています。
最近は当然のように使われているオンラインストレージは、ファイル共有の目的や確実性、安全面において、ビジネスにおけるファイル共有方法として、最適であるといえるでしょう。
避けるべきファイル共有方法はある?
さまざまなファイル共有方法を挙げてきましたが、避けるべきファイル共有方法について見ていきましょう。
また、そのファイル共有方法を避けるべき理由や、代替えとなるファイル共有方法についても解説します。
紙媒体
ペーパーレス化により減少しつつありますが、書類やメモなど紙媒体を用いたファイル共有方法はいまだに存在しています。
紙媒体によるファイル共有は、用紙やインク、郵送代などのコストがかかるうえに、人の手を介した方法になるため、時間や手間もかかってしまいます。
ただし、紙の質感を含めたコンテンツを共有したいのであれば、紙媒体での共有方法を用いることもあるでしょう。
しかし、それ以外のファイル共有では、紙媒体でのファイル共有は非効率です。
契約書や請求書などは、電子帳簿保存法によりPDF化することが義務付けられているため、電子化されたデータであっても法的に扱うことができます。
ファイル共有方法を紙媒体からPDF化へとシフトして、ファイル共有にかかるコストの削減や業務効率化に努めましょう。
USBメモリ
USBメモリは、物理的に人の手から手へと渡す必要があるため、場合によっては多くの時間を要するというデメリットがあります。
また、コンパクトで持ち運びがしやすいがゆえに、紛失や盗難にもつながりやすい手法です。
さらに、使い方を誤ると、パソコンへの抜き差しの際にファイルが破損してしまう可能性もあります。
よって、さまざまなファイル共有方法がある中で、あえて非効率でセキュリティ性の低いUSBを選ぶ必要はありません。
USBは社内向きのファイル共有であることから、代替案として、パソコンの共有フォルダ機能、あるいは、社内ファイルサーバーやNASを利用することをおすすめします。
メール添付
ビジネスで多く用いられているメールですが、ファイルを添付したメールを送ることは、非効率でセキュリティ面でのリスクが高いファイル共有方法です。
デジタル技術の進化とともに、扱うデータ量は増加しているにも関わらず、大容量データを送れないという時点で、メールは現代のファイル共有方法としては不向きです。
仮に、メールにデータサイズの大きいファイルを添付するのであれば、ファイルを分割して複数回送信する、あるいは、ファイルを圧縮して送る方法があります。
しかし、ここで新たな問題となるのが、ファイルを圧縮するという方法です。
全世界でマルウェア感染を引き起こしたEmotetでは、暗号化した圧縮ファイルを開封することで、パソコンをウイルスに感染させるという手法が使われました。
ファイルの中身が暗号化されているため、ファイルにウイルスが仕込まれていたとしても、簡易なウイルスチェックソフトであれば、すり抜けることもできてしまうのです。
最近では、ZIPファイルが添付されたメールは、受信を拒否する対策をとっている企業も増えています。
そこで、メール添付によるファイル共有に替わるファイル共有方法として、多くの企業で導入されているのがオンラインストレージです。
オンラインストレージは、大容量データでもスピーディー、かつ、安全なファイル共有が可能です。
また、アクセスする端末を選ばないオンラインストレージは、現代の働き方と相性がよいファイル共有方法といえるでしょう。
スムーズで安全なファイル共有方法ならオンラインストレージ
働き方が多様化されたことで、テレワークのように物理的に人の距離が遠くなったこともあり、ファイル共有の方法のオンライン化は必須です。
オンライン環境での「効率性」と「安全性」を両立できるファイル共有方法であれば、オンラインストレージが優れています。
オンラインストレージは、導入のハードルが低く、コストを抑えられるため、導入している企業も多いため、社内外を問わず利用できます。
「どのオンラインストレージがいいかわからない」とお悩みであれば、多くの中小企業に利用されている国産オンラインストレージ「セキュアSAMBA」をご検討ください。