USBメモリはデータを大量に保管できるため、バックアップ用に使う人も多いかもしれません。
しかし、古くなったUSBメモリの廃棄方法に悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
USBメモリの捨て方や注意すべきポイントについて確認していきましょう。
USBメモリをただ捨てるだけはリスクが高い
USBメモリを廃棄したい時、ただゴミ箱に捨てるだけでは非常にリスクが高いです。
なぜUSBメモリをただ単に捨てるだけではリスクが高いのかを確認していきましょう。
USBメモリの初期化では不十分
USBメモリを廃棄するときは、中身に入っていたデータをすべて削除する必要があります。
その際に、USBメモリを初期化する方は多くいるでしょう。
しかし、初期化するだけではUSBメモリのデータを完全に消去することはできません。
USBメモリは、フラッシュメモリ内にデータを記録する特徴があります。
さらに記録されたデータは、データ管理台帳に記録されますが、USBメモリの初期化ではフラッシュメモリ内のデータまでは削除されません。
このことから、初期化では完全なデータの削除はできないことが分かるため、初期化は不十分であると言えるでしょう。
USBメモリからの情報漏洩が多い
NPO日本ネットワークセキュリティ協会が発表した「2018年情報セキュリティインシデントに関する調査報告書」によると、データ情報漏洩の割合は、パソコンよりもUSBメモリからの方が多い結果が出ています。
このことから、USBメモリを正しい方法でデータ削除せずに廃棄すると、情報漏洩に繋がる可能性が高いことが分かります。
USBメモリからの情報漏洩を防ぐためには、データの完全消去が大切です。
廃棄する方法やデータの削除にまで気をつける必要があるでしょう。
USBメモリの捨て方:データ削除の方法
USBメモリの捨て方として知っておかなければいけない事は、大きくわけて「データの削除」と「廃棄方法」の2つあります。
まずはUSBメモリ内のデータ削除の方法について、確認しておきましょう。
Windows:フォーマットを実行
USBメモリ内のデータを完璧に削除する方法として、まずはWindowsのパソコンでのやり方を説明します。
Windowsには、USBメモリ内のデータを初期化する方法が「クイックフォーマット」と「フルフォーマット」の2つの方法があります。
「クイックフォーマット」は短時間で初期化できるメリットがありますが、データ復旧ソフトなどを使うと簡単にデータが復旧されてしまう点が難点です。
そのため、完全なデータ削除をすることはできないのでおすすめはできません。
「フルフォーマット」であれば完全なデータの削除が可能ですが、時間がかかるデメリットがあります。
しかし、廃棄するのであれば完全なデータ削除をする必要があるため「フルフォーマット」をおこなってください。
「フルフォーマット」のやり方は簡単です。
ドライブの中にあるUSBメモリを右クリックし、表示される一覧の中から「フォーマット」を選択します。
「フォーマット」のポップアップ画面が開くため、「クイックフォーマット」のチェックを外し「開始」をクリックすれば、「フルフォーマット」の完了です。
Windows:ゼロフィル
「ゼロフィル」とはソフトを用いて「0」を埋めることで、データの読み取りを不可能にする方法です。
「ゼロフィル」用のソフトには以下の種類があります。
- AOMEI
- seagate
別名「物理フォーマット」とも呼ばれる方法ですが、公式のディスク消去基準を満たしているわけではないので、正しい方法とは呼べません。
しかし、「ゼロフィル」ではほとんどの場合、データの復旧が不可能になるのでおすすめの方法と言えるでしょう。
Mac:ディスクユーティリティを実行
中にはWindowsではなくMacを使っている方も多くいるはずです。
Macを使用してUSBメモリのデータを削除するには、ディスクユーティリティの実行をおこないましょう。
ディスクユーティリティはMacのパソコンに通常搭載されているものなので、新しいソフトをインストールする必要はありません。
ディスクユーティリティによるデータ削除はランダムデータを何度も上書きすることで、データの読み取りを不可能にする方法です。
そのため、データの完全消去が可能となります。
メモリ消去ソフトを利用
企業で使っているわけではなく個人で使用しているUSBメモリでも、データを完全に消去して廃棄した方が良いでしょう。
しかし、1個のためにわざわざ高額の消去ソフトを利用するのも、面倒に感じる方もいるかもしれません。
無料のメモリ消去ソフトでも、安全にすべてを消去することが可能です。
物理的に粉砕する
2007年、アメリカの国防総省防衛安全局が発表した「Updated DSS Clearing and Sanitization Matrix」によると、最も安全にUSBメモリからデータを削除する方法として推奨されているのが、「物理的に破壊すること」です。
USBメモリは小さいので、比較的簡単に破壊することができるでしょう。
ペンチを使って分解したり、金槌をつかって細かく粉砕することを心がけてください。
特にUSBメモリの基盤にある黒いチップを破壊すると、データの読み込みは完全に不可能になります。
ソフトのダウンロードも必要なく、どこででもできる方法なのでおすすめです。
USBメモリの捨て方:廃棄する方法
USBメモリ内のデータを完全に消去したあとは、USBメモリ本体を廃棄しましょう。
USBメモリの廃棄方法には、どのような方法があるのでしょうか。
不燃ごみまたは小型家電
USBメモリを捨てる場合、住んでいる場所の自治体のルールに合わせることが好ましいです。
しかし、ほとんどの自治体では、30cm以内の物であれば不燃ごみや小型家電として出すことができます。
そのため、USBメモリも不燃ごみとしてゴミ回収場に出しても問題はないでしょう。
専門の業者に依頼
専門の回収業者に頼む方法もあります。
業者に頼む場合は、「店頭回収」「宅配回収」「出張回収」などの方法で依頼することが可能です。
業者は、USBメモリ専門業者というわけではなく電子機器を専門的に回収していることがほとんどです。
そのため、USBメモリだけではなくパソコンやそのほかの物もついでに回収してもらえれば、出費も無駄にならずに済むでしょう。
USBメモリの捨て方で注意したいポイント
USBメモリを捨てるときに、注意しておきたいポイントがあります。
廃棄すると決めたときは、特に気を付けて廃棄するように心がけましょう。
水没や電子レンジでの破壊は不完全
USBメモリを物理的に破壊するため、水没や電子レンジで破壊しようと考えている方もいるでしょう。
水没は、完全に使用不可になるわけではありません。
ほとんどの場合は乾燥剤を利用すれば、再び使用が可能になります。
また、電子レンジでの破壊は電子レンジ自体が破壊する可能性が非常に高いです。
危険な行為なのでやめましょう。
壊れてるUSBは壊れている事を確認する
使用できないすでに壊れているUSBメモリは、本当に壊れているのか確認してから廃棄してください。
もしも少しの作業で復旧するのに廃棄してしまった場合は、情報漏洩に繋がってしまいます。
特定のパソコンだけではなくほかのパソコンにも接続し、実際に使用ができないことを確認しましょう。
USBメモリからオンラインストレージに移行も効果的
USBメモリは写真やデータの保存にも向いているため、バックアップ代わりに使用している方も多いでしょう。
また、USBメモリに書類を入れることで受け渡し用として使用している方も多いはずです。
しかし、USBメモリは廃棄する場合に完全にデータを削除しなければ情報漏洩に繋がります。
さらに、USBメモリは小型なので紛失しやすく、データを扱う機器としては不向きとも言えるでしょう。
データを保管するのであれば、オンラインストレージへの移行も効果的です。
オンラインストレージであれば、USBメモリのように持ち歩くことなくネットワークに繋がっていればどこでも見ることができ、データの削除も簡単なので情報漏洩のリスクが下がるでしょう。
廃棄に困るUSBメモリからオンラインストレージに移行し、セキュリティリスクの低減を考えてください。
USBメモリを捨てるときは完全にデータを削除しよう!
USBメモリは小型であり、簡単に人に受け渡すことができる点において優れている電子機器だと言えます。
また、パソコンのバックアップに使っている方も多くいるでしょう。
しかし、USBメモリは正しい捨て方で廃棄するかつデータの完全消去をしなければいけません。
USBメモリはパソコンからよりも情報漏洩のリスクが非常に高く、取り扱いには十分に気を付ける必要があります。
データを完全に削除してから廃棄し、セキュリティリスクを下げる努力をおこなってください。
もしくは、USBメモリからオンラインストレージに移行することも、情報漏洩のリスクを下げることに繋がります。
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