業務上の連絡にメールを利用している場合、気をつけなければならないのがメールの見落としです。
業務が多忙な方や大量のメールを受信している方の中には、メールを見落としそうになったり、見落としがミスにつながりそうになった経験がある方もいるかもしれません。
メール見落としがビジネス上のリスクにつながらないよう、メール見落としの対策と原因について考えていきましょう。
メール見落とし対策の必要性とは
メールの見落としは、大きなミスや信頼低下につながる可能性があります。
また、見落としをしてしまった場合、早急な対応と相手へのお詫びが必要になり、本来の対応よりも大幅に時間がとられてしまったり、進行中の業務に影響が出たりします。
見落としが起こりそうな環境であることを認識しているのに放置することは、見落としのリスクが高まるだけでなく、作業効率の低下にもつながります。
実際に見落としをしてしまう前に、メールの見落とし対策を早めにおこなっておく必要があるでしょう。
メール見落としが起きる原因
メールの見落としをしてしまう原因にはどのようなものがあるかを確認していきましょう。
メールを確認する時間がない
業務が多忙な場合、メール確認の時間をスケジュールに加えず「手が空いたときに」などその場の状況にまかせていると、確認をしないままになったり確認がおろそかになったりして、メールの見落としにつながります。
メール確認と返信の時間は、始業時や終業時、休憩のあとなど決まった時間にルーティーンとして設けることが望ましいでしょう。
受信メールを整理できていない
受信するメールが多ければ多いほどメール見落としのリスクは高くなりますが、フォルダの自動振り分けなどを活用して受信ボックスがきちんと整理された状態にできれば、見落としのリスクは低くなります。
しかし、振り分け設定を後回しにしていたり、新しい顧客やプロジェクトが増えたのに設定の更新をおこなわないままにしていたりすると、受信ボックスが乱雑な状態になり見落としのリスクが高まってしまいます。
メールの確認を後回しにする心理が働いている
複数の業務を同時進行していたりひとつの仕事に集中していたりすると、メールの確認を後回しにしてしまうこともあるでしょう。
後回しにすることによる影響を意識できていなかったり、ストレスを感じるものを避けたい心理が働いたりすると、後回しが常習化してしまう場合もあります。
メールを見落とすことによるビジネス上のリスクや、メール処理の負担を軽減する方法について考えてみる必要があるでしょう。
メール見落としによるビジネス上のリスク
仕事上でメールの見落としをしてしまった場合、自社だけでなく顧客や取引先にも影響が出て、大きなミスやクレームにつながる恐れがあります。
メールの見落としが引き金になるリスクを確認していきましょう。
業務の進捗に影響する
見落としたメールが業務に関連するものであれば、当然ながら業務の進捗に影響します。
定められた納期に間に合わなくなったり、反映させるべき内容をしないまま進めてしまいあとから修正が必要になったりすることが考えられます。
ミスやクレームにつながる
業務上重要なデータや指示がメールで送られてくることもあるでしょう。
これらのメールを見落としたまま業務を進めていくと、大きなミスにつながったりやり直しが必要になったりします。
顧客からの問い合わせや依頼のメールを見落としてしまった場合、クレームにつながる恐れもあります。
顧客や取引先の信頼を失う
メールの見落としが対応の遅れやミスにつながると、顧客や取引先からの信用は薄れていきます。
すぐに影響がないように見えても、相手の心証は確実に悪くなっていると考えた方がよいでしょう。
個人だけでなく企業のイメージの低下につながったり、機会損失や取引停止につながる可能性もあります。
メールの見落とし防止に有効な対策
メールの見落とし防止に有効な対策を、可能な限り複数を同時に実行するとよいでしょう。
どのようなメール見落とし防止対策があるかを確認していきましょう。
フォルダやラベルの自動振り分けを設定する
受信メールが自動で整理されるよう設定することは、メールの見落としが起こりにくい環境を作るうえで最も基本的かつ重要な作業です。
顧客や案件、優先度順などで分類し、メールの受信時に自動でフォルダを振り分けたりメールにラベルをつけたりすることができます。
Outlookの場合は、ホームタブからルールを選択し「仕分けルールの作成」をおこなうことでフォルダの自動振り分けの設定ができます。
Gmailにはフォルダはありませんが、「メールの自動振り分け設定」からフィルタを作成し、条件を設定して受信メールに自動でラベルやスターをつけることで、視覚的にわかりやすく整理することができます。
どちらにおいても重要なのが、状況に合わせて設定を更新することです。
新しい顧客や案件が増えたのに設定が古いままになっていると、自動振り分けを有効に活用できないため、こまめに設定の更新や見直しをおこないましょう。
メール確認のための時間を確保する
メールの確認自体をおこなわずにメールを見落としてしまうことが心配な場合は、始業時や終業時、休憩の前後など、決まったタイミングでメールの確認をおこなうことを習慣づけましょう。
確認後の処理を含めまとまった時間が必要な場合は、スケジュールで毎日30分ほどの時間を確保しておくとよいでしょう。
送信時にわかりやすい件名をつける
メールの件名のわかりやすさは、メール見落としを防ぐうえで重要なポイントです。
顧客や取引先から送られてくるメールの件名を自分で入力することはできませんが、返信をもらうことが前提のメールをこちらから送る際にわかりやすい件名にすることで、返信メールの見落としを防ぐことができます。
件名を見ただけで内容がわかるよう、できるかぎり明確で簡潔なものをこころがけ、期日や緊急性がある場合は件名にも記載しましょう。
メール以外のコミュニケーションツールを利用する
受信メールの数が多く確認や返信に時間かかったり、頻繁に送られてくるためこまめな確認を必要としたりする場合は、コミュニケーションに使うツールとしてメールが適していない可能性も考えられます。
相手とのやりとりが一日に何度も発生する場合、メールよりも自由な文章でスピーディーにやりとりできるビジネスチャットが適しているでしょう。
早急な回答が必要な内容の場合は、電話での連絡をお願いするのもひとつの方法です。
メール以外のコミュニケーションツールを活用し、メールで扱う量を減らすことで、メール確認の負担や見落としのリスクを減らすことができます。
メール見落としをしてしまった場合はどうする?
万が一メールの見落としを知ってしまった場合は、早急にメールや電話で謝罪をおこないます。
お詫びをする際は、「忘れた」「うっかりしていた」などの言葉を使うと、相手に不誠実な印象を与えてしまうため注意しましょう。
メールの見落としによって遅れた作業や低下した信頼を取り戻すためには、謝罪と同時にメールの内容について優先的に対応する必要があります。
他の業務を進行中だからといって後回しにしてしまうことのないようにしましょう。
ビジネス上の信頼維持にメール見落とし対策は不可欠
メールの見落とし自体はささいなミスにも思えますが、業務の進捗に大きな影響を及ぼす可能性や、場合によっては企業イメージの低下や取引停止にもつながりかねない、リスクの大きなものです。
今まで見落としたことはないからと慢心せず、フォルダの自動振り分け設定やメール確認時間の確保をおこない、どのような状況でも見落としが起きない環境を作っておくことやメール見落とし防止につながる取り組みが求められます。
重要な資料やデータ、ファイルのやり取りをメールで行っている場合は、セキュリティリスクがあるだけでなく、見落としや確認漏れのリスクも大きいといえます。
せめて、データやファイルのやり取りはオンラインストレージで行うなどの使い分けをしておくといいかもしれません。
安全なデータやファイルのやり取りを行いたいと考えている、メールの使用頻度を減らしたいと考えているのであれば無料から使える国産オンラインストレージ「セキュアSAMBA」のご利用をご検討ください。