高齢者はデジタルデバイドに陥りやすく、不利益を被りやすい存在として、自治体などを中心にデジタルデバイド解消に向けた取り組みが行われてきました。
高齢になっても第一線で働く人が増える中、企業内でも高齢者のデジタルデバイドの問題に対処する必要性が増しています。
高齢者のデジタルデバイドの解消が必要である理由や、企業が取り組むべき対策について理解を深めましょう。
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高齢者に生じるデジタルデバイドとは
デジタルデバイドとは、インターネットや情報通信技術を適切に利用できるか否かによって生じる格差のことを指します。
デジタルデバイドには国家間の格差、地域間の格差、個人や集団間の格差などさまざまな種類がありますが、特に長年注目されているのが世代間の格差です。
デジタル化社会の中で成長してきた若者世代と、デジタル技術に親しみの薄い高齢者層の間にデジタルデバイドが生まれ、高齢者が不利益を被りやすいことが指摘されています。
また、高齢者に限らずデジタルデバイドに陥ると、得られる情報量が少なくなるだけでなく、仕事や生活におけるさまざまなリスクの増大につながると考えられています。
高齢者のデジタルデバイドが社会に与える影響
高齢者がデジタルデバイドに陥ることで、高齢者自身や社会に対しどのような影響が及ぶのでしょうか。
デジタルデバイドは仕事で活躍する高齢者にも深く関係する問題です。
特に働く高齢者に対してデジタルデバイドが及ぼす影響について取り上げます。
生活の利便性が低下する
デジタル技術に不慣れであると、生活を便利にするさまざまなツールを活用できず、時間や手間を余分に要することがあります。
例えばキャッシュレス決済やオンラインショッピングになじみがなければ、買い物に時間がかかりますし、必要なものをすぐに手に入れられないこともあります。
QRコードの利用に慣れていなければ、情報に即座にアクセスすることができないこともあるでしょう。
特に仕事をしている人は時間に余裕がないため、アナログな方法に手間や時間を使いすぎると、余暇にかけられる時間が少なくなり、豊かな生活を妨げることにもつながります。
犯罪の被害に遭うリスクが高まる
ITに不慣れである場合、サイバー犯罪の被害に遭いやすいことが指摘されています。
例えばインターネットを利用する際は、情報の信頼度、個人情報の保護、詐欺メールや詐欺を目的としたWebサイトなどにも高い意識を持たなければなりません。
しかし、デジタルデバイドに陥っている高齢者はこのような犯罪の手口について十分な知識を持っていないことが多いのが実情です。
そのため、危険なサイトにアクセスして詐欺被害に合ったり、コンピューターウイルスに感染させられたりするリスクが高まるのです。
このようなリスクは業務でも起こる可能性があり、起きた場合には被害やトラブルが大きくなる可能性があります。
企業の生産性が上がらない
ITスキルは企業にとって欠かせない基本的能力であるため、一部の高齢の社員がITに極端に不慣れである場合、業務の生産性に影響します。
社員や顧客とのコミュニケーションにチャットを使ったり、オンラインで会議を開催したりするなど、メールや電話以外にも日常業務にさまざまなデジタルツールを取り入れる会社が増えています。
高齢であってもこのような新しい仕事の進め方を身につけなければ、業務に支障をきたしてしまうでしょう。
高齢者がデジタルデバイドに陥りやすい理由
高齢者がデジタルデバイドに陥りやすい背景にはどのような理由があるのでしょうか。
働く高齢がデジタルデバイドになる理由を見ていきましょう。
デジタル機器に親しんでいない
デジタル機器に不慣れな人は、新しいデバイスが導入されても使いこなせず、有効に活用できない傾向があります。
スマートフォンやタブレットが例に挙げられるでしょう。
デジタル機器をストレスなく使用し、業務に必要なアプリなどの使い方を自然と習得する若手社員と比較して、機器そのものに慣れ親しんでいない高齢の社員は、機器を業務に生かせるようになるのに多くの時間がかかることもあります。
ITの必要性を感じていない
高齢の社員がITを仕事に取り入れることにメリットを感じていないこともよくあります。
長らく既存のやり方で業務を行ってきたため、これまで通り仕事をすれば問題ないと思ってしまう傾向が強いのです。
IT技術が身近でないことから、業務に活用したときのイメージが湧かないという背景もあるでしょう。
アナログ業務に思い入れがある
ITの力を借りて業務を効率化するより、自分自身の手を動かして行った仕事のほうが信頼できると思っている人が少なからず存在します。
長年にわたりアナログ業務で成功体験を積み重ねてきたことから、自然とアナログ的やり方を好んでしまうのです。
アナログ業務にかかる手間について、効率を考えれば削減すべきものと捉えることができる一方、高齢者は仕事のやりがいと捉える傾向があるのも特徴です。
新しいことや変化を嫌う傾向がある
年齢を重ねると、新しいことを始めたり、これまでのやり方に変化を加えたりすることに抵抗を感じる人が増えます。
変化を取り入れることを改善と捉えるより、リスクと捉える傾向が強まるためでしょう。
多くの高齢の社員にとって業務にITを導入することは、これまで実績を積み重ねてきた仕事の進め方を乱す要因になるのではないかという不安を引き起こすものになっているのです。
高齢者のデジタルデバイドの解決策
高齢者がデジタルデバイドに陥らないようにするため、どのような対策を取るべきでしょうか。
企業の立場から高齢者のデジタルデバイド解決策について考えてみましょう。
高齢者のデジタルデバイドの解決策:苦手意識をなくす
「わからない」という固定観念がITへの苦手意識につながるため、少しでも「知っている」状態に近づけることが効果的です。
例えば、スマートフォンやタブレットなどの機器の操作に不安を感じている人には、実機を用いた操作を練習する研修の機会を提供するとよいでしょう。
新たに導入するITツールには、親しみを持ってもらえるよう、希望者向けの体験期間を設ける方法もあります。
実際に使ってみる手助けをすることが苦手の克服に役立ちます。
高齢者のデジタルデバイドの解決策:必要性を理解させる
ITの必要性を感じていない高齢の社員には、なぜ会社がそのツールを導入するのか、論理的な説明を行うことを怠らないようにしましょう。
業務効率などに対する問題意識や、導入によって期待される効果、高齢者本人に対するメリットを丁寧に伝えることが大切です。
会社やチームのために協力してほしいという姿勢を見せるとよいでしょう。
高齢者のデジタルデバイドの解決策:変化を楽しめるようにする
高齢の社員はこれまでのやり方が変わることに抵抗を感じていることが多いため、その気持ちをくみ取った上で、変化を楽しめるよう促すことが必要です。
変化が受け入れられるようにするには、仕事の根幹は維持しつつ、急激な変化を避けるのがよいでしょう。
大切なのは、高齢の社員が培ってきた仕事の進め方を否定しないようにすることです。
また、変化を楽しめるようにするには、導入するツールそのものが使いやすいことも重要です。
昨今では直感的な操作を重視したツールが多く登場しています。
高齢の社員が「ついていけない」と感じないよう、チーム単位から少しずつ取り入れてみてはいかがでしょうか。
高齢者のデジタルデバイドを適切に解決しよう
高齢になっても多くの人が現役で働く今日でも、急速に発展するIT社会の中では、デジタルデバイドに陥る高齢者が少なくないのが実情です。
企業にとってすべての社員がITを適切に活用できる状態を作ることは、生産性の維持向上のために不可欠です。
ITに苦手意識や抵抗感を持っている高齢の社員に対し、本人の気持ちを変えることは難しい作業です。
そのため、まずは可能な限りユーザーフレンドリーなツールを導入することを考えるのがよいでしょう。
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チームでコミュニケーションを取りながら慣れることができ、ITを苦手とする高齢の社員がいる場合にも取り入れやすい点がメリットです。
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