インターネットは仕事をおこなう上で必要不可欠なものになっています。
インターネットの通信速度はインターネットサービスを利用する際に大きな影響を及ぼし、業務にも影響を与えることが多いでしょう。
インターネットの通信速度を調べることの必要性から方法、通信速度の見方まで、詳しく解説します。
通信速度を調べる必要性
はじめに、なぜ通信速度を調べる必要があるのかについて見ていきましょう。
目的に沿った適正な通信速度を知るため
通信速度は速いに越したことはありませんが、高速通信であれば、その分費用もかかります。
メールのようにテキストだけのやりとりや、Webサイトの閲覧のみであれば、それほど速い通信速度は必要ありません。
しかし、業務で大容量データを扱う場合、通信速度が遅いと、データの送受信に時間がかかり、業務に支障をきたしてしまいます。
そのため、インターネットを使って何をおこなうのかという、目的に沿った適正な通信速度を把握する必要があるのです。
業務で高速通信が必要ではないのであれば、通信速度を抑えたプランを選ぶことで、コスト削減につながります。
上りと下りそれぞれの速度を意識するため
通信速度には、「上り」と「下り」があります。
上りは、メールの送信やデータのアップロードなど、端末からインターネット上にデータを送信する速度です。
下りは、メールの受信やデータのダウンロード、動画視聴など、インターネット上からデータを受信する際の速度です。
一般的に、インターネットが快適に使えると感じられるのは、「下り」の速さといわれています。
なぜなら、WebサイトやSNSの更新より閲覧、動画の投稿より視聴のほうが、頻度が多いとされているためです。
業務において、インターネットからデータを受信する機会が多いのであれば、「下り」の速度を意識する必要があります。
しかし、仕事で大容量のデータを共有する、オンライン会議をおこなうなど、「上り」と「下り」の双方において、適正な通信速度が求められる機会も増えています。
通信速度を調べることは、今からおこなう業務において、「上り」「下り」のどちらの速度を意識すべきか、または双方の速度を意識すべきかを知るために必要なのです。
スムーズな情報共有のため
スムーズな情報共有には、通信速度を知ることは欠かせません。
適正な通信速度が確保できてない場合、同じデータを複数人で共有した際に、自分だけデータの共有が遅れてしまうかもしれません。
特に、オンライン会議のようなリアルタイムの場では、会話が途切れることで、スムーズに会議を進めることができないケースもあります。
だからこそ、通信速度を調べて、今からおこなう業務に対して、適正な通信速度が確保できているかを知る必要があるのです。
適正な通信速度が確保できない場合、通信速度が確保できる場所へ移動する、あるいは、通信環境を見直すなどの対応がとれるので、これまで以上に業務をスムーズに進めることができるでしょう。
ストレスなく業務を進めるため
インターネットを利用して業務をすることは多くあるので、通信速度が遅いと業務にならなかったり、仕事の進みが遅くなってしまう例が多くなっています。
つまり、ストレスなく業務を進めるためにはインターネットが快適に利用できる状態である必要があるので、必要な通信速度を調べる必要性や通信が遅い際に原因の特定として通信速度を確認する必要があるわけです。
通信速度が遅いと思うようにインターネットやツール、サービスが使えないということが起きてしまうので、ストレスなく業務を進めるためにも安定した通信速度の確保や通信速度の調べ方を理解しておく必要があるのです。
通信速度を調べる場面はどんなとき?
通信速度を調べる必要があるのは、どのような場面であるかを見ていきましょう。
スムーズにインターネット通信ができないとき
メールに添付された画像を開くのに時間がかかる、データのアップロードに多くの待ち時間が発生するなど、スムーズにインターネット通信ができないと感じたときは、通信速度を調べてみましょう。
インターネットの契約時に表示されている通信速度は、最大通信速度であり、実際に使っている際の通信速度とは異なります。
契約時に「下り最大1Gbps」と表示されていることで、高速通信ができると期待しても、使う端末やルーター、建物の構造などにより、実際にはそれほど通信速度が出ないこともあります。
通信速度が遅ければ、プロバイダーや使用環境の見直しをする、または、通信速度に問題がなければ、端末や機器の買い替えを検討するなどの対応策を考えることができます。
通信速度を調べるのは、なぜスムーズにインターネット通信ができないかという原因を知りたいときに必要となるのです。
時間帯別の通信速度が知りたいとき
通信速度は1日のうちでも変化します。
一斉に仕事を始める9時台や13時台、休憩時間にあたる昼12時台になると、インターネットを利用する人が多くなるため、通信速度が遅くなります。
この時間帯に、オンライン会議を始めたり、大容量のデータを扱ったりすると、スムーズに業務が進まないこともあります。
通信速度を調べることで、アクセスが混み合う時間帯を知ることができます。
アクセスが集中する時間を避けて、スケジュールを立てることができ、効率的に業務を進めることができます。
オフィス以外の場所で仕事をするとき
最近は街のいたるところで公共のWi-Fiが使えるため、オフィス以外の場所でも仕事ができるようになりました。
また、自宅で仕事をする人も増えています。
そうはいっても、駅やカフェなど公共のWi-Fiは、平均して速度が遅いことが多いです。
仕事では、インターネットが使えればどこでもいいというわけではなく、業務に必要な通信速度が確保されていることを重視したいところです。
そのため、オフィス以外で仕事をするのであれば、通信速度を調べて、必要に応じてプロバイダーを切り替える、ポケットWi-Fiを使うなどをすることも必要です。
通信速度を調べる方法
通信速度を調べる方法はさまざまです。
調べる手段によって、測定方法が異なるため、同じ環境であっても、数値が異なる場合があります。
より正確な通信速度を知りたいのであれば、複数のツールを利用してみるのもひとつの方法です。
Webサイトで調べる
「Fast.com」や「「みんなのネット回線速度」など、Webサイトにアクセスして通信速度を調べます。
Webサイトでは、IPアドレスや接続方式、地域で計測された実数値を表示させることができるサイトもあり、上り下りの通信速度以外の詳細を知りたい人にはおすすめです。
アプリで調べる
「Speedtest」や「RBB SPEED TEST」など、アプリをインストールして調べる方法です。
スマートフォンで通信速度を調べるのであれば、ホーム画面からすぐにアクセスできる手軽さが特徴です。
スマートフォンのアプリでは、計測した数値をSNSでシェアしたり、マップ機能と連携して通信状態のよい場所を表示させたりするなど、連携機能による利便性をもっています。
Google検索で調べる
Googleの検索窓に「スピードテスト」と入力後、実行をクリックして、通信速度を調べます。
「スピードテスト」と入力するだけで測定ができるので、Webサイトやアプリと比較しても手軽に素早く調べられることが特徴です。
検索結果は、上り下りの数値やこの通信速度で何ができるかなど、簡易的な表示にとどまりますが、詳しい知識をもたない人でも、今の状況が速いか遅いかの目安を知ることができます。
コントロールパネルから調べる
Windowsのコントロールパネルを使って、通信速度を調べます。ただし、コントロールパネルで調べることができるのは、理論上の最高速度です。
そのため、Webサイトやアプリなどと併用することで、理論上の最高速度と実測値の差を知ることができます。
コントロールパネルで調べるには(Windows10の場合)、「Windowsメニュー」→「Windowsシステムツール」→「ネットワークと共有センター」をクリックします。
「アクティブなネットワークの表示」にある「接続」をクリックして、「速度」に表示されている数値を見ます。
タスクマネージャーで調べる
Windowsのタスクマネージャーでは、リアルタイムの上り下りの通信速度を調べることができます。
タスクマネージャーでは、Webサイトやアプリのように、過去の通信速度を遡ってみることはできません。
しかし、通信速度がグラフで表示されているため、視覚的に通信速度を知ることができます。
また、1秒ごとの通信速度が表示されることも特徴です。
タスクマネージャーを開くには、Windowsのスタートボタンを右クリックして、「タスクマネージャー」を開きます。
タスクマネージャーにある「パフォーマンス」タブをクリックして、さらに「Wi-Fi(無線での接続)」または「イーサネット(有線での接続)」をクリックします。
通信速度の見方について
ここまで、通信速度を調べる必要性や方法をお伝えしてきましたが、いったい通信速度とは何であるかをおさらいしていきましょう。
通信速度の単位
通信速度の単位は、bps(bit per second)で表します。
bpsは1秒あたりに転送できるデータ量を示しており、数値が大きくなるほど通信速度は速くなります。なお、1000bps=1Kbps、1000Kbps=1Mbpsのように単位換算されます。
情報量を表す単位には、bitのほかにもbyteがあります。byteは、情報量を表す最小単位であり、1byte=8bitになります。
通信速度の上りと下り
既出のように、通信速度には「上り」と「下り」があります。
- 「上り」:メールの送信、WebサイトやSNSへの投稿、オンラインストレージへのデータのアップロードなど
- 「下り」:メールの受信、WebサイトやSNSの閲覧、オンラインストレージからデータをダウンロードするなど
仕事では、30Mpbs程度の通信速度があれば問題はないでしょう。
しかし、複数人でオンライン会議をおこなうのであれば、上り下り共に30Mbps〜50Mbps、2GBを越えるような大容量データを頻繁に扱うのであれば、100Mbps以上の通信速度は確保しましょう。
最適な通信速度を知り業務効率化へつなげよう
通信速度を調べる方法や通信速度の見方、業務に必要な通信速度を知ることで、スムーズな情報共有や無駄のないコスト管理が可能になります。
情報共有やデータのバックアップなどをおこなう際にはオンラインストレージのセキュアSAMBAをご利用ください。
セキュアSAMBAは、エクスプローラーのような感覚で、直感的にデータの保存、共有の操作が可能です。
効率のよい操作性で、快適な通信速度を活かした情報共有の実現には、セキュアSAMBAを導入しご活用ください。