資料や伝達事項などの情報を共有する際、アナログな方法だけに頼っていませんか。
紙やコピー機など、情報共有方法をアナログなやり方で行ない続けていると、もっと効率のいい方法に気付かない可能性があります。
情報共有をアナログで行う意義やデメリット、デジタル化に向けた考え方などを解説します。
情報共有方法はアナログでも効果はある?
「アナログ」には本来の意味と「古いやり方」として使われる意味と、解釈が2つあります。
本来は連続するデータを指し、電子体温計に対する水銀体温計がこれに相当します。
一方、「新しい技術」であるデジタルの対義語としてあるのが「古臭くて非効率」という意味です。
「アナログな情報共有方法」とは、人の手を使って行われるもののようなデジタル化以前のやり方を主に指します。
状況や内容次第では、情報共有方法がアナログであっても効果はあります。
しかし、企業全体や効率性を考えると、共有人数や情報内容が多いほど、アナログでは限界があるのも事実です。
アナログな情報共有方法
アナログな情報共有方法には、時間をとる手作業が多く含まれています。
手書きのものを回覧する、複製する、FAXで届けるといった、これまで当たり前のように行われてきた作業を確認していきましょう。
紙の社内マニュアル
作業フローや緊急時の対応などをまとめて作られた社内マニュアルは、プリントして冊子にし、誰でも見られるようにオフィスに置いておかれた時点でアナログな情報共有となります。
また、1冊しかないようであれば、誰かが見ていたら他の人は閲覧ができません。
紙の場合は、マニュアル内での情報を探しにくいという点も課題としてあります。
付箋の活用
思いついたこと、共有したいことを付箋に残してデスクや共有スペースに貼るという方法もアナログなやり方です。
ミスの共有やミーティングのちょっとしたメモなどをすぐに書いて貼ると、スピード感のある共有ができます。
ただし、付箋が落ちたりはがされたりすると、これらの情報はなかったことになってしまうリスクがあるとも言えます。
共有ノートの活用
部署内の話し合いなどで決まったことや、どんどん更新されていく情報を共通の連絡ノートに書き留め、誰でも自由に見られるようにしておく方法です。
回覧ノートとして、他部署に回して情報を追加してもらうこともできます。
リスクとしてはノートの紛失、読んでもらいたい人以外の目に触れるという秘匿性に問題があります。
ボードの活用
ホワイトボードなどに、各チームの進捗具合やスケジュールなどが一目でわかるように書き込む方法です。
情報が更新されればすぐに書き換えられるし、ボード自体もかなり大きいので、オフィス内のあちこちからも見やすいでしょう。
ただし、伝えたい情報量が増えボード内に書ききれなくなったり、うっかり消してしまうということも考えられます。
対面会議
従来の対面会議で各部署の進捗や今月の目標を発表して共有し、議事録を書き留め、それを上司に提出あるいは各部署に配るというのもアナログな方法です。
これまで長くとられてきたやり方であり、組織の上層部も参加しているため、簡単に違う手法に変えようとするのは難しいかもしれません。
人数分のコピー作業
会議の参加者やプロジェクトに関わる人数分、資料のコピーをとって綴るのもかなりアナログな情報共有の作業です。
人数や資料が多いほど手間と時間がかかり、本来の業務に割くべき人的・時間的資源を無駄に使っている、最も非効率な方法とも言えるでしょう。
FAXの活用
FAX自体は通信ツールとして機能していますが、FAXで情報を共有しようとするのはアナログな方法です。
知りたい情報があってもFAXのある場所に行かなければならず、送るのも届くのも紙であるため、保管の手間や情報漏洩のリスクがあるのです。
情報共有方法をアナログでする弊害やデメリット
情報共有をアナログで行なおうとすると、どうしても「その人がいないとできない」「その場所に行かないとできない」といった制限が生じます。
情報共有方法がアナログの場合に、どのような弊害やデメリットがあるか見ていきましょう。
属人化のリスクがある
アナログな情報共有では、属人化のリスクがあります。
属人化とは業務内容や作業フローを理解し、運営しているのが特定の人のみ、という状態のことです。
優秀な社員のナレッジ共有ができていない、緊急時にトラブル対応の担当者以外何もできないといった状況です。
特定の人がいないと業務が進まないのはまったく非効率であり、企業にとって大きな機会損失となります。
デジタル化が進めば常に新しい情報が共有されるため、特定の個人に依存した運営から解放されます。
場所に縛られる
必要な情報を得るために、必ず特定の場所へ行かなくてならないのもアナログのデメリットです。
進捗が書いてあるホワイトボードのある場所へ、連絡ノートのある場所へ、FAXがある場所へ行く必要があるのです。
場所に縛られるアナログなやり方では、その場に行けない人には情報共有ができません。
デジタル化によって、全社員が同時にリアルタイムで情報共有できるようになります。
過去の履歴もさかのぼれるため、見落としがないか、以前とどう変わったかの把握も簡単にできるのです。
情報喪失のリスクがある
紙や手書きのもので情報を管理しようとすると、書類自体を紛失してしまう、書かれていることをうっかり消してしまう、といった情報喪失のリスクがあります。
ただ消失するだけでなく、不特定多数の人の目に触れたり、簡単に盗めたりと、セキュリティ上の問題も見過ごせません。
デジタル化をすれば、うっかり消してしまったデータを復元することもでき、限られた人だけにアクセス権限を与えられるというように、二重三重に安全装置が働く情報管理が可能です。
情報共有方法をアナログからデジタル化するには?
アナログの方法による情報共有の属人化や場所が固定されてしまうデメリットを解消するためには、デジタル化が必要です。
そのためには情報共有にクラウドツールを活用しましょう。
クラウドとはインターネット上のシステムを使って、場所や時間を問わず、必要な情報にいつでもアクセスできる形態のことです。
オンラインストレージ
オンラインストレージとは、インターネット上にある倉庫(ストレージ)のことです。
アナログからデジタル化をするには、アナログ情報共有の代表である紙の書類をなくすことが先決です。
従来必要であった膨大な情報の保管スペースをインターネット上に置くことで、ペーパーレス化の実現につながります。
安全かつ無制限で大量の情報を保管し、場所を問わず自由に情報の出し入れができるシステムが、オンラインストレージなのです。
情報共有や保管の脱アナログにはオンラインストレージは必須のツールと言えるでしょう。
ビジネスチャットツール
SlackやChatworkなど、メール以上にスピーディ且つ多機能なビジネスチャットツールがあります。
ビジネスチャットツールの良いところは、履歴が残ることです。
情報の再確認や、言った言わない問題を防止するのにも役立ちます。
業務上のテキストメッセージのやり取りはもちろん、画像、動画データの送信、音声通話など、同僚が目の前にいなくても一緒に作業をしている環境を作れます。
オンライン会議ツール
zoomやGooglemeetなど、オンライン上で複数人が同時にアクセスし、お互いの顔を見ながらミーティングができるツールがあります。
ツールによっては録画機能や自らのパソコン画面を共有する機能、映像とともにテキストメッセージを送る機能などがあり、その利便性は無限大です。
小規模であれば無料で使えるプランもありますが、有料プランでは参加人数、時間制限をなくせるため、じゅうぶん有益な投資と言えます。
PC・インターネットFAX
現在でもFAXの受注業務には需要があるため、従来のアナログ式以外に、オンラインのシステムを使ったインターネットFAXという方法も選択の一つとなります。
電話回線とFAX、パソコンをつなげて、パソコン上のデータをそのままFAX送信できるものや、クラウド上に送受信したFAXデータを保管し、いつでも見られるというものもあります。
どのサービスもFAXの「ペーパーレス化できない」という課題を解決するものです。
情報共有方法をアナログからデジタル化しよう
状況によってはアナログな情報共有の方が効率が良いこともあります。
しかし、関わる人数が多く、長期的に情報の保管が必要なほど、デジタル化しないとカバーしきれなくなるものです。
安全性が高く、初心者でも扱いやすいオンラインストレージ「セキュアSAMBA」は、これまで情報共有方法をアナログでしかしてこなかった方でも簡単な操作で管理ができます。
情報共有方法をデジタル化へ進める一歩として、無料から使えるセキュアSAMBAの利用もご検討ください。