会議が終わると速やかに行わなくてはいけない業務が、議事録の作成と共有です。
多くの場合、議事録はメールに添付され関係者に共有されているのではないでしょうか。
メールでの議事録共有は当然のように行われているかもしれませんが、実はメールによる議事録共有は非効率なやり方で、いくつかの問題も存在します。
議事録の共有にメールが適さない理由を理解して、メールに代わる議事録の共有方法について考えてみましょう。
議事録共有はメールが適切な手段なのか
議事録共有にメールは本当に適切な手段でしょうか。
議事録をメールで送信したとしても、そこで議事録の役割を終えるわけではありません。
議事録は関係者が内容を確認して情報を「共有」し、仕事を前に進めるためのものであり、業務の記録でもあります。
つまり、議事録の共有には加筆修正やコメントの追加、保存や見直しの作業が伴います。
しかし、議事録共有をメールした場合は、このような作業を行うことはできません。
メールは議事録を「送る」ことはできますが、「共有」の役割を十分果たしていないとも言えるので、議事録の共有方法としてメールは適切ではないといえるでしょう。
議事録共有メール作成のポイント
議事録をメールで共有するときには、メールは「送る」役割に特化したツールであり「共有」には不十分なものであることを理解した上で、できるだけわかりやすくするために工夫をすることが必要です。
議事録共有メール作成時に必ず押さえておくべきポイントを紹介します。
わかりやすい件名をつける
メールの件名は、議事録を送付するという趣旨が一目でわかることが大切です。
具体的には、「会議名」「会議の日付」を含めるとよいでしょう。
わかりやすい件名はメールの見逃しを防ぐのに役立ちます。
本文に要点を記載する
議事録は添付ファイルとして送付するのが一般的ですが、本文にもその概要をまとめて記載します。
送付先のすべての人が議事録の詳細にまで目を通すとは限らないので、必ず伝えたい要点を本文に書いておけば、関係者間での認識のずれやタスクの漏れを防ぐことができます。
「議題」「決定事項」「タスク」などを押さえて記載するとよいでしょう。
必要に応じて日にちや場所、参加者なども書いておきましょう。
タスクの期限を明示する
会議で決定されたタスクの担当者と期限を明記することも大切なポイントです。
本文にわかりやすく記載し、見落とされることを防ぎましょう。
議事録そのものの加筆修正について期限を切っておくことも、早めの確認を促し、議事録の内容を固めるために有効です。
添付ファイルの名称やサイズに配慮する
議事録は添付ファイルとして送付されることが一般的です。
開かなくても何のファイルなのかわかるよう、ファイル名には会議名などを入れるとよいでしょう。
同じテーマの会議が何度も開かれる場合は、最新のものがわかるように「第○回」や日付を含めることが大切です。
ファイルのサイズが大きすぎる場合には圧縮するか、メール以外の送付方法を検討しましょう。
議事録共有のためのメール文例
議事録共有メールのポイントを押さえて作成した文例を紹介します。
以下の例は社内会議の議事録共有メールの内容になります。
件名:10/26第2回○○プロジェクト会議議事録
各位
お疲れ様です。先日開催されました第2回○○プロジェクト会議の議事録をお送りします。
会議名:第2回○○プロジェクト会議
日付:2022年10月26日(水)10:00~11:00
【議題】
- ○○プロジェクトの進捗状況報告
- 12月社内勉強会の内容を決める
【決定事項】
- 計画通りのプロジェクト進行のため新規メンバーを募集する
- 12月社内勉強会ではプロジェクトの目的と今後のスケジュールを周知する
【タスク】
- 11/2までに新規メンバー募集のメールを送付する(営業企画部○○さん)
- 次回プロジェクト会議までに社内勉強会プレゼン資料のたたき台を作成する(マーケティング部□□さん)
詳細は添付の議事録(第2回○○プロジェクト会議議事録_20221026.docx)をご参照ください。
また、議事録を加筆修正する場合は10月28日(金)までに修正ファイルを全員に送付してください。
どうぞよろしくお願いいたします。
総務部 △△
議事録共有をメールでする問題やリスク
議事録共有にメールを使用する限りいくつかの問題やリスクを避けることはできません。
メールで議事録の共有を行うときの問題やリスクについて確認していきましょう。
メール誤送信のリスク
どれだけ注意しても、メールを用いれば必ず誤送信のリスクが伴うことを理解しなければなりません。
誤送信には宛先の設定間違い、添付ファイルの間違いなどが含まれます。
議事録には機密事項が含まれていることも多いため、内容次第では大きな問題に発展するおそれがあります。
確認漏れの発生や確認したかがわからない
メールは議事録共有だけに使用されるものではないでしょうから、多くのメールに議事録共有のメールが埋もれてしまい、確認漏れをしてしまう可能性も高まるでしょう。
また、議事録に重要な内容が含まれている場合に、議事録の確認をすることが前提というような考えでメールで共有しただけで終わってしまうと、重要な情報の伝達ミスにつながる可能性もあります。
さらには、メールが閲覧されたかどうかを送った側が知ることはできないので、せっかく送った議事録共有メールがどのように扱われたかが不透明という状態に陥りやすくなります。
メール文面の作成に手間がかる
メールには宛名や挨拶文などを必ず記載するのが一般的です。
これらは本来の目的である議事録共有とは関係がないものですが、省略すると場合によっては相手を不快にさせることもあるため、気をつけなければなりません。
このように、メールは体裁を整えるために時間を要してしまいます。
複数人での加筆修正が行いにくい
議事録は会議参加者の確認を経て加筆修正されることがありますが、メール上ではファイルの変更ができないため、作業が繁雑です。
加筆修正したいときには各自が自身のPCに保存して行い、修正後、全員に送付することが多いでしょう。
しかし、複数人がファイルの修正を並行して行っていると、作業中に更新ファイルが送られてくることがあります。
また、誤って古いファイルが更新されてしまうこともあります。
作業が非効率であるだけでなく、議事録として正しい記録にならないおそれがあり、注意が必要です。
ファイルの保管や検索が難しい
メールで送られてきた議事録の保管は個人のPCで行われますが、フォルダの整理は手間のかかる作業です。
過去のファイルを見たい場合、結局メールを検索して目的のファイルを見つけ出す作業をすることも多いでしょう。
しかし、メールの検索にも手間がかかります。
特に担当者交代の引き継ぎの際に過去のファイルをまとめる作業は、大きな時間と労力のロスになってしまいます。
容量の大きなファイルのやりとりが困難
議事録への画像の貼付や参考資料の追加によって、ファイルの容量が大きくなることがあります。
容量の大きすぎるファイルはメールでの送受信に適しません。
送受信に失敗したり開封に時間がかかったりすることによって、業務効率が低下し、ストレスも増加します。
容量の大きなファイルは、メール以外の方法でのやりとりを検討しましょう。
議事録共有メールよりオンラインストレージの方がよい理由
メールを用いた議事録共有には多くの問題やリスクが伴うため、メール以外の方法を取り入れることが望まれます。
そこで、議事録共有メールの代替方法として役立つのがオンラインストレージです。
オンラインストレージはクラウド上のフォルダでファイルを管理するツールで、時間や場所を問わずファイルの共有や閲覧が可能です。
あらかじめ作られたフォルダに資料をアップロードする仕組みなので誤送信リスクが低く、万一の場合もファイルの削除が可能です。
また、ファイルは常に最新版に保たれた状態で関係者に共有され、編集や保管のための余計な手間もかからず、容量の大きなファイルの共有も円滑に行えます。
このように、議事録共有メールに付随するさまざまな問題は、オンラインストレージを利用することで大部分を解決することができるのです。
議事録共有はメールよりセキュアSAMBA
議事録は多くの場合、過去の習慣からメールでやり取りされますが、実はメールを使うことによってさまざまな問題が生じており、解決方法としてオンラインストレージが有効です。
「セキュアSAMBA」は誰でも簡単かつ安全にファイル共有ができる法人向けオンラインストレージです。
ファイルやデータ共有にセキュアSAMBAを利用すれば、社内のあらゆる部署で作られる議事録のすべてをオンラインストレージで管理することができます。
無料から使えるセキュアSAMBAを活用して、議事録共有やそのほかのデータやファイルの管理、共有作業を効率よく快適なものに変えていきましょう。