アタックサーフェスとは?アタックサーフェスマネジメントの重要性と実践例


目次[非表示]

  1. 1.アタックサーフェスとは
  2. 2.2つのアタックサーフェス
    1. 2.1.デジタルアタックサーフェス
    2. 2.2.フィジカルアタックサーフェス
  3. 3.アタックサーフェスマネジメント(管理)と重要性
  4. 4.アタックサーフェスマネジメント(管理)が注目される理由
    1. 4.1.サイバーセキュリティの脅威の増加と変化
    2. 4.2.デバイスの多様化
    3. 4.3.クラウドの普及
    4. 4.4.リモートワークの浸透
  5. 5.アタックサーフェスマネジメント(管理)の実践例
    1. 5.1.アタックサーフェスの定期的な分析と変化の追跡
    2. 5.2.パッチ管理
    3. 5.3.ネットワーク監視と侵入検知システム
    4. 5.4.データの暗号化
  6. 6.サイバー攻撃のアタックサーフェスを理解して対策しよう


セキュリティに関わる仕事をしている人を除くと、アタックサーフェスという言葉は馴染みが薄いかもしれません。

しかし、アタックサーフェスは企業でパソコンやモバイルデバイスを使って業務を行う多くの人に関連するキーワードです。

アタックサーフェスの基礎知識と、アタックサーフェスマネジメントの重要性や実践例をわかりやすく解説します。

アタックサーフェスとは

アタックサーフェスとは、システムやネットワークなどが、攻撃の脅威にさらされている部分を表すセキュリティー用語です。

攻撃者側から見ると、攻撃に利用できるエントリーポイント(入口)になります。

アタックサーフェスを理解するためには、自宅の安全性に関して考えてみると良いでしょう。

泥棒から自宅を守るためには、1階の窓、ドア、ベランダなど、侵入の可能性のある場所(アタックサーフェス)に対して、それぞれを適切に防御する必要があります。

同じようにコンピュータシステムでも、攻撃者がシステムに侵入したり、データを盗んだりするために利用できる場所(ソフトウェアの脆弱性、不適切な設定、不正なユーザーアクセスなど)がアタックサーフェスです。

2つのアタックサーフェス

アタックサーフェスは、大きく「デジタルアタックサーフェス」「フィジカルアタックサーフェス」の2種類に分けられます。

それぞれの特徴を見ていきましょう。

デジタルアタックサーフェス

デジタルアタックサーフェスは、コンピューターシステムやネットワーク内部のデジタルリソースが攻撃の脅威にさらされる範囲のことです。

具体的には、ソフトウェアの脆弱性、未適用のパッチ、不適切なシステム設定、無保護のネットワーク接続などがあります。

たとえば、古いバージョンのソフトウェアを使い続けることは、脆弱性を狙う攻撃者にとって絶好のエントリーポイントです。

また、不要なサービスが動作していたり、パスワードが弱かったりすると、それらは攻撃者にとって侵入の機会となるでしょう。

サービスのデジタル化が進む現代において、デジタルアタックサーフェスは一段と広がりを見せています。

フィジカルアタックサーフェス

一方、フィジカルアタックサーフェスは物理的な資源が攻撃にさらされる範囲のことです。

具体的には、サーバールーム、ネットワーク機器、エンドユーザーのデバイス(PC、スマートフォンなど)、さらには人間(従業員やユーザー)自身がアタックサーフェスになる場合もあります。

たとえば、誰でもアクセスできる場所に廃棄されたPCやモバイルデバイスが盗まれ、情報が流出するケースが考えられます。

また、USBドライブなどのリムーバブルメディアを使ってデータを盗まれる可能性もあるでしょう。

このように、フィジカルアタックサーフェスへの攻撃は、物理的な損傷、盗難、不正な物理アクセスなど、デジタルアタックとは異なる形で発生します。

アタックサーフェスマネジメント(管理)と重要性

アタックサーフェスマネジメントとは、ここまでに見てきたアタックサーフェスを特定、分析、制御するプロセスを指します。

アタックサーフェスマネジメントのおもな目標は、アタックサーフェスを最小限に保つことです。

セキュリティ対策が不十分なシステムやネットワークは、ハッキング、データ漏えい、サービス遮断攻撃などのリスクにさらされます。

アタックサーフェスマネジメントは、これらの脅威を適切に評価し、効果的な対策を立てるための管理活動です。

企業が信頼を維持し、ビジネスを安定的に継続するために欠かせない重要な活動といえるでしょう。

アタックサーフェスマネジメント(管理)が注目される理由

アタックサーフェスマネジメントが注目されるのには、複数の理由があります。

アタックサーフェスマネジメントが注目される理由を解説します。

サイバーセキュリティの脅威の増加と変化

近年、サイバーセキュリティの脅威は急速に増加し、進化しています。

ランサムウェア、フィッシング攻撃、ゼロデイ攻撃などの脅威は、企業のIT環境やビジネスに深刻なダメージを与える可能性があります。

こうした脅威はアタックサーフェス全体に対して存在し、企業はすべての可能性を検討して対策を講じなくてはなりません。

アタックサーフェスマネジメントは、攻撃者がシステムに侵入する機会を最小限に抑え、万が一侵入された場合でも被害を最小限に抑えるための、重要な戦略となります。

デバイスの多様化

現代の企業では、業務で使用するデバイスの種類がますます多様化しています。

パソコン、スマートフォン、タブレット、IoT機器など、企業のネットワークにはさまざまなデバイスが接続されており、すべてアタックサーフェスの一部です。

各デバイスは、それぞれが独自の脆弱性やセキュリティリスクを持っている可能性があります。

それらを管理し、保護するためには、それぞれのデバイスがどのような脅威に対して脆弱であるのかを理解し、それに対する対策を講じることが重要です。

アタックサーフェスマネジメントは、デバイスの多様化に伴うセキュリティリスクを管理するための重要な戦略となっています。

クラウドの普及

クラウドサービスの普及により、多くの企業でデータとアプリケーションの管理が、自社サーバーからクラウドに移行しています。

クラウドサービスは一般にインターネット経由でアクセスするため、アタックサーフェスは従来の社内ネットワークと比べて大きく広がるでしょう。

また、クラウド事業者にデータを委ねると、セキュリティが外部の手に委ねられることになります。

クラウドサービスのセキュリティ対策の多くはクラウド事業者によってカバーされますが、それでも利用者側によるアタックサーフェスの特定と適切な対策も欠かせません。

リモートワークの浸透

新型コロナウイルスのパンデミック以降、リモートワークが急速に普及し、その結果、企業のアタックサーフェスは飛躍的に広がりました。

自宅やカフェなどからインターネットを介した社内ネットワークへの接続は、データの漏えいや不正アクセスのリスクを増加させます。

リスクを管理するためには、デバイスのセキュリティを強化し、安全な接続を確保する対策が重要です。

また、従業員のセキュリティ意識を高める教育も、重要なアタックサーフェスマネジメントの一部となります。

アタックサーフェスマネジメント(管理)の実践例

アタックサーフェスとアタックサーフェスマネジメントの意味と重要性を踏まえたうえで、アタックサーフェスマネジメントの実践例を見ていきましょう。

アタックサーフェスの定期的な分析と変化の追跡

企業のIT環境は絶えず変化し、新しいデバイスやアプリケーションが追加され、古いものが廃棄され、設定が更新されていきます。

これらのすべてがアタックサーフェスに影響を与えるため、定期的に分析と追跡を行うことが重要です。

具体的には、IT資産台帳の維持管理、ネットワークトラフィックの監視、セキュリティ設定の確認、脆弱性スキャンなどがあります。

これらの活動は、自動化ツールやアセット管理ソフトなどの活用により、効率的かつ正確な運用を実現可能です。

パッチ管理

パッチ管理は、代表的なアタックサーフェスマネジメントの一つです。

ソフトウェアの脆弱性は、攻撃者が企業システムに侵入するための入口になります。

企業が脆弱性を突く攻撃を回避するためには、速やかにソフトウェアベンダーが提供するパッチを適用しなくてはなりません。

そこで、すべてのソフトウェアが最新の状態に保たれ、新たな脆弱性が修正されていることを確認するパッチ管理が重要になります。

パッチ管理を効果的に行うためには、自動化ツールの使用が一般的です。

これにより、アタックサーフェスを縮小し、セキュリティリスクを軽減できます。

ネットワーク監視と侵入検知システム

ネットワークに対するアタックサーフェスマネジメントとして、ネットワーク監視と侵入検知システムが効果的です。

ネットワーク監視では、管理者が通信内容をリアルタイムで追跡し、異常な活動やパフォーマンスの問題を早期に検出できます。

さらに、侵入検知システム(IDS)はネットワーク監視を一歩進めたもので、システムに侵入を試みる悪意のある活動やポリシー違反を特定可能です。

ネットワーク監視と侵入検知システムを有効活用により、ネットワークに関するアタックサーフェスを縮小し、企業のセキュリティ強化につながります。

データの暗号化

データ暗号化は、企業の情報を保護するための重要なアタックサーフェスマネジメントです。

データの暗号化により、複合鍵を持たない第三者はデータを取得しても解読できません。

そのため、フィッシング攻撃やマルウェア攻撃などにより、重要データが攻撃者の手に渡ってしまった場合でも、情報が漏えいするリスクを軽減できます。

データ暗号化は、ストレージなどのデータ保存場所や、データが移動するネットワークなど複数のアタックサーフェスに対する有効な対策となります。

サイバー攻撃のアタックサーフェスを理解して対策しよう

攻撃を受ける可能性のあるすべての点を指すアタックサーフェスの理解は、企業のセキュリティを強化する上で重要です。

アタックサーフェスには、ネットワーク、ソフトウェア、ハードウェア、そしてヒトなど、システムに絡むあらゆる要素が含まれます。

これらの脆弱性を理解し、適切な対策をとることで、セキュリティリスクから企業を守りましょう。

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