ペーパーレス化やデジタル化が進み、書類や大切な資料も電子化されてきている中で、ファイルサーバーの整理は、重要かつ常に付きまとう課題といえるでしょう。
ファイルサーバーは、ファイルの量が増えれば増えるほど整理がしにくくなり、必要なファイルさえも見つけることが困難になります。
折角、ファイルサーバーに保管しているのに、整理がされていないと業務効率が下がることにもなりかねません。
ファイルサーバー整理に必要なことや、ファイルサーバー整理のコツについて解説します。
ファイルサーバーの整理はなぜ必要?
ファイルサーバは、取引先とのファイルの共有や、部署間での共有、資料の保管などに重宝されます。
ファイルをどこに置いたか忘れることなく保管できる役割もあるので、ファイルサーバーは業務の効率を上げる役割もになっていると言えるでしょう。
しかし、ファイルサーバーは整理や定期的なメンテナンスをおこなわないと、膨大なデータ量にストレージが圧迫され、ファイルサーバーの負荷につながります。
ファイルが整理されずに収納されたままでいたり、容量が圧迫されている状態のファイルサーバーでは業務効率を上げるどころか、下げてしまう可能性やトラブルにつながる可能性も高くなります。
ファイルサーバーの効果を適切に得るためにも、ファイルサーバーの整理は常に行う必要があるのです。
ファイルサーバーを整理するメリット
ファイルサーバーを整理するメリットとして、どのようなものが挙げられるでしょうか。
ファイルサーバーを整理するメリットについて確認していきましょう。
業務効率が上がる
ファイルサーバーを整理すると、どこに置いたか分からなくなっていたファイルを簡単に探すことができるので、業務の効率が上がります。
整理されていないと保管場所が分からなくなるため、必要なファイルを素早く引き出すことができなくなります。
さらに、大切な書類や資料を見失ってしまう恐れも出てくるので、ファイルサーバーの整理をすることはより大切だと言えるでしょう。
必要なものを素早く引き出せることは、探す時間を省くことにも繋がるので、ファイルサーバーの整理をおこなうと業務効率が上がるメリットになります。
不要なファイルを削除できる
ファイルサーバーの整理がされていないと、同じファイルが様々な場所に乱雑におかれてしまう可能性があります。
重複することでストレージを圧迫し、サーバーに負荷がかかってしまい、業務の効率が下がる恐れもでてくるでしょう。
しかし、ファイルサーバーの整理がされていれば重複ファイルもなくなり、ストレージの容量も低減できます。
このように、不要なファイルをなくすことで心地よく使用できる点が、ファイルサーバーを整理するメリットです。
無秩序におかないためセキュリティリスクが減少
ファイルサーバーの整理には、命名規則や置き場所のルールを決めることも含まれます。
無秩序にファイルが置かれたり、フォルダを作成されることでストレージ容量が圧迫され、ファイルサーバーだけではなく別のドライブに保管する可能性もでてきます。
その場合一元管理はできなくなり、ファイルサーバーの意味をなしません。
さらに、置かれた場所も分からなくなることで、セキュリティのリスクが増大する恐れもでてきます。
ファイルサーバーでのルールを決め、整理整頓しておけばそのようなリスクを低減することができるでしょう。
最新版がすぐにわかる
ファイルサーバーでのフォルダの階層やファイルの置き場所をきめることで、最新版がどのファイルなのか、目で見てわかるようになります。
ファイルサーバーの整理をすることは、古いファイルを取り除くことも含まれます。
このことから、常に中身を最新状態にすることで、必要なファイルがわかるようになる点もメリットだと言えるでしょう。
ファイルサーバー整理のコツ
ファイルサーバーの整理にはどのようなコツがあるのでしょうか。
より効果的なファイルサーバーの利用につながる整理のコツを確認していきましょう。
フォルダの階層を増やし過ぎない
ファイルサーバーを整理する場合、フォルダの階層を増やしすぎないように注意しましょう。
フォルダが何個もあると目的のファイルが見つかりにくく、階層が多すぎると何回もクリックが必要になり、効率が下がります。
そのため、フォルダの階層はせめて1〜4階層にとどめるように注意してください。
どうしても階層が深くなってしまう場合は、ショートカットを活用すると目的のファイルがすぐにわかるようになります。
ファイル名のルールを決める
ファイル名のルールを決めることも大切です。
規則性のないファイル名だと、内容が違う同じファイル名がいくつも生成されてしまう可能性が捨てきれません。
また、保存先が正しいのかも判断できにくく、ファイルサーバーの整理が困難になるでしょう。
ファイル名のルールを決めるときは、以下の順番でフォルダが表示されることに注意してください。
- 記号
- 数字
- アルファベット
- ひらがな・カタカナ
- 漢字
最も整理しやすいのは、名前の先頭に数字を入力することです。
数字の順番に表示されるようになるため、どれが最新のフォルダなのかも即座に理解できるでしょう。
大きいサイズのファイルは圧縮する
大きいサイズのファイルが保管されていると、ファイルサーバーのストレージに負荷がかかり、フォルダが開けなくなるリスクがあります。
サーバーが重くなると業務効率が下がるだけではなく、セキュリティリスクが増大する可能性もあります。
そのため、大きいサイズは圧縮してから保存し、ストレージの容量を増やさないようにしましょう。
圧縮されたファイルを開くときは自身のデスクトップにコピーし開けば、解凍後のファイルがサーバー上に保管されなくなるので、おすすめです。
古いデータの保管ルールを決める
古いデータの保管ルールを決めましょう。
古いデータを長く保管し続けることは、ストレージの容量を減らすだけではなく、ファイルの重複にもなるためおすすめできません。
しかし、判断基準が分からず放置し続けているファイルも存在するでしょう。
そういったファイルはアーカイブして保存しておけば、後々見直したときに削除できる判断がつくはずです。
アーカイブのためには、「一時保管」場所をつくることをおすすめします。
フォルダ作成できる人を限定する
誰でもフォルダが作成できてしまうと、折角作ったフォルダの階層が乱雑になってしまいます。
フォルダの階層が増えることを予防するため、権限のある人だけがフォルダの作成ができるように調整しましょう。
誰でも作成できると無法地帯となってしまうので、セキュリティ面としても危険です。
ファイルサーバーが整理しやすいサービスの選び方
ファイルサーバーを整理するためには、どのようなポイントを意識する必要があるのでしょうか。
ファイルサーバーが整理しやすいようなサービスを選ぶときのポイントを見ていきましょう。
拡張性が高いファイルサーバーを選ぶ
拡張性が高いファイルサーバーを選びましょう。
ストレージの容量が追加できるファイルサーバーであれば、保管したいファイルが増えたときも安心です。
優れた拡張性があれば、ファイルサーバーの管理は容易になります。
必要な時に追加や削除がやりやすいのであれば、コスパ面においてもメリットがあると言えるでしょう。
アクセス権を臨機応変に付加していく
アクセス権が臨機応変に付加できるファイルサーバーを選んでください。
アクセス権のあるユーザーだけがフォルダを作成できるようにしないと、誰でもフォルダを作成してしまう恐れがあるので、ファイルサーバーの管理はおろそかになってしまいます。
そのため、柔軟にユーザーの入れ替えや権限の付与ができると、常に管理がしやすくなるでしょう。
フォルダの作成はファイルサーバーを整理する上でとても重要度が高いため、権限を持つユーザーは慎重に選ぶようにしてください。
セキュリティ対策が強固である
ファイルサーバーを選ぶときは、クラウド型のファイルサーバーを選ぶと良いでしょう。
クラウド型であれば、ほとんどの企業がセキュリティ対策が強固であることをメリットとしてあげています。
また、クラウド型であればテレワークでの働き方にも柔軟に対応することが可能です。
今後はさらに、社内だけではなく社外からのアクセスにも対応していく必要があります。
よりセキュリティ対策には注意が必要となるため、セキュリティ対策が強固であるクラウド型を活用した方が良いでしょう。
ファイルサーバーを整理されたまま維持するためには?
整理をしたファイルサーバーは、整理された状態を維持して利用していく必要があります。
ファイルサーバーを整理されたまま維持させるためには、どのようなことが必要なのかを見ていきましょう。
ルールを徹底周知させる
ファイル名をつけるときのルールを、徹底させるようにしましょう。
誰か一人でもルールを守らなかった場合、ファイル名がバラバラになります。
折角ルール通りに整っていたファイルが乱雑になってしまい、必要なファイルをすぐに見つけることが困難になるでしょう。
そのため、研修を定期的におこなったり、ルール違反をした従業員には再度研修をおこなったりなどして、ルールを徹底周知させてください。
ファイル名の規則は、全員が守らなければいけません。
徹底させる努力は怠らないようにしましょう。
定期的にファイルを削除する
定期的にファイルを見直し、不要なものは削除するようにしてください。
一時保管フォルダを作成し、月に一度確認するだけでも問題ありません。
誰も更新をしなかったファイルは削除するように心がけておくと、ストレージの容量が圧迫されるリスクも減少します。
「いらないものは捨てる」という考えが、電子上でも大切です。
アクセス権を設定する
アクセス権を必ず設定しておきましょう。
特に、フォルダの作成ができる人、フォルダの削除ができる人の権限は、事前に設定した方が良いです。
フォルダの階層が増減すると、乱雑になりファイルサーバーの整理ができなくなります。
そのため、権限があるユーザーは少数に納め、フォルダの階層が増減しないように管理しましょう。
個人フォルダをおかない
個人フォルダを置くと、ファイルサーバーの容量が圧迫されてしまい、データの処理能力が落ちてしまいます。
ファイルサーバーに保管するのは個人用ではなく、部署間や社外との取引につかうファイルにとどめましょう。
個人用のフォルダはドライブなどに作成し、混合させないように気を付けてください。
ファイルサーバーの整理をして業務効率を向上させよう
ファイルサーバーは、重要な書類や資料を保管する場所です。
ファイルサーバーを重要な保管庫と考えると、常に整理整頓を心がけなくてはいけません。
また、ファイルサーバーは従業員全員が利用するものでもあるので、ルールの徹底や周知などは難しい部分もあるでしょう。
しかし、ファイルサーバーのストレージ容量が圧迫されることで負荷がかかり、結果的に業務効率が下がってしまう可能性もあるので、ファイルサーバーの整理は徹底してましょう。
ファイルサーバーと同じように使われるのがオンラインストレージです。
オンラインストレージも同様に整理して使う必要がありますが、重要な書類や資料などのデータ保管庫として多く利用されています。
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