部署間の連携とは?他部署との連携方法と他部署と連携するメリット

日本企業では縦割り組織が一般的ですが、目標達成や業務効率化のためには、部署間の連携がますます重要になっています。
しかし部署ごとに業務が進めやすい一方、部署を横断するプロジェクトや課題に直面すると、情報の共有不足や利害の対立が障壁となり、スムーズに進まないケースも多く見受けられます。
部署間の連携を強化することで、組織全体の力を高め、生産性やイノベーション、顧客満足度の向上にもつながります。
本記事では、部署間連携の必要性やメリット、そして他部署と円滑に連携するための具体的な方法について詳しく解説します。
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目次[非表示]
- 1.部署間の連携の必要性
- 1.1.組織力の強化につながる
- 1.2.生産性や効率が向上する
- 1.3.働きやすい環境につながる
- 2.他部署連携で得られるメリット
- 2.1.プロジェクトの進行や問題解決がスムーズになる
- 2.2.イノベーションが促進される
- 2.3.顧客満足度や業績の向上
- 3.他部署との連携方法
- 3.1.情報共有ツールやコミュニケーションツールを活用する
- 3.2.定期的な会議の実施
- 3.3.クロスファンクショナルチームを設置する
- 3.4.社内イベントなど交流の場を設ける
- 4.他部署との連携を強化し企業の成長につなげよう
部署間の連携の必要性
部署間の連携は、企業の組織力強化や生産性向上、働きやすい環境の実現など、企業にとって重要な課題に取り組むうえで必要不可欠なものです。
部署間の連携の必要性を確認していきましょう。
組織力の強化につながる
部署間の連携によって、それぞれの部署が持っている情報やナレッジを共有をすることで、組織全体の方向性の統一やスキルの底上げができ、組織力や競争力が強化されます。
業務のなかで得た学びやトラブルの解決方法などが部署間で共有されていると、業務の詳細は異なっても一つの組織として同じ目標の達成に取り組んでいる仲間ということを意識でき、企業の一体感が高まります。
生産性や効率が向上する
部署間のコミュニケーションが円滑だと、必要な部署に正確な情報が素早く伝達され、業務が効率的に遂行できます。
特定の業務について知見を持つ部署の力を借りたり、部署間のコミュニケーション不足によるミスや無駄な作業を減らしたりすることで、生産性の向上にもつながるでしょう。
働きやすい環境につながる
部署間の連携により、組織の一体感や協力的な文化が醸成されれば、社員の働きやすさにつながり定着率が向上します。
働きやすい環境では社員が高いモチベーションで業務に取り組むことができ、組織のパフォーマンスの向上や成果の最大化にもつながるでしょう。
他部署連携で得られるメリット
部署間の連携は、それぞれの部署の視点から考えても、さまざまなメリットがあります。
他部署と連携するメリットを確認していきましょう。
プロジェクトの進行や問題解決がスムーズになる
他部署との連携により、自部署とは異なる視点を取り入れたり知識を結集することで、プロジェクトの進行や問題解決がスムーズになります。
自部署のみでは対応が難しい複雑な課題でも、協力して取り組むことで解決の道が開けるでしょう。
異なる部署でそれぞれ類似した作業をおこなっている場合は、重複を防いだり、手順を統一して標準化することで、業務効率を高めることができます。
イノベーションが促進される
革新的な技術や発想で新たな価値を生み出すイノベーションを起こすには、創造力や分析力、問題解決力や批判的思考など、さまざまな能力が必要とされます。
また、イノベーションは同じ考えを持つ人とだけ関わっている環境では起きにくいのも特徴で、異なるものの見方や知識を持つ人と関わる機会を持つ必要があります。
他部署とコミュニケーションや連携を頻繁にとることで、イノベーションに必要とされるこれらの能力を終結し環境を整えることができます。
顧客満足度や業績の向上
他部署との連携を強化し、顧客からの要望や問い合わせに迅速に対応することで、顧客満足度の向上につなげることができます。
さらに、顧客対応の履歴やナレッジを部署をまたいで横断的に共有することで、サービスの質を高めていくことができるでしょう。
目標や業務が異なる他の部署とは、競い合ったり意見が対立することもあるかもしれませんが、争うよりも協力し連携する方が、結果的にお互いの部署の業績を上げることにつながるでしょう。
他部署との連携方法
他部署との連携を円滑にするには、さまざまな場面でコミュニケーションの機会を設け、効率的な情報共有ができる環境を作る必要があります。
具体的に他部署との連携方法を確認していきましょう。
情報共有ツールやコミュニケーションツールを活用する
ビジネスチャット、プロジェクト管理、オンラインストレージなどのツールの活用により、情報共有やコミュニケーションを効率的かつ円滑にすることができます。
部署をまたいでコミュニケーションをとるためのグループを作成したり、全社共有用のフォルダでナレッジの共有を定期的におこなったりと、さまざまな方法で連携をとることができます。
それぞれの部署が持っている情報をオープンに共有し透明性が高い状態をつくることができれば、互いの業務への理解や意識統一も進むでしょう。
定期的な会議の実施
他部署との情報共有やコミュニケーションの場として、定期的に会議を実施するのもよいでしょう。
それぞれの部署の取り組みや課題を共有したり、成功事例・失敗事例を共有することで、参加者が学びを得たり他部署への理解を深めたりする機会になり、社内の透明性を高めることにもつながります。
ただし、通常の業務の妨げになったり、中身のない会議になったりすることがないよう、あらかじめ目的とアジェンダを設定し共有する、ファシリテーターやリーダーを指名するなど、有意義な時間にするための工夫が必要です。
クロスファンクショナルチームを設置する
部署を横断して存在する課題の検討や解決策の提案のために、複数の部署からそれぞれの分野に精通したメンバーを選抜する「クロスファンクショナルチーム」を設置するのも、部署間連携のひとつの方法です。
特定のプロジェクトや課題解決に協力して取り組むなかで、情報共有やコミュニケーションが活発になり、それぞれの部署が持つ強みや求められる役割もより明確になります。
異なる視点を持った社員が集まり意見を交わすことで、斬新なアイデアが生まれることもあるでしょう。
社内イベントなど交流の場を設ける
異なる部署間や個人間でのコミュニケーションがうまくいかない、連携がとりにくいと感じる場合、相手の業務や人柄について十分に理解できていないことが原因のひとつとして考えられます。
他部署の相手と相互理解を深め、コミュニケーションを円滑におこなうためには、業務内でのやりとりを積み重ねていくことも大切ですが、業務外で気軽に交流できる場を作ることも有効です。
ランチ会や部活動、全社集会などの社内イベントを実施し、お互いの顔や人柄を知る機会とすることで、社員間の距離が縮まり、信頼関係の構築に役立つでしょう。
他部署との連携を強化し企業の成長につなげよう
部署間の連携をとることは、企業にとっては組織力強化や生産性向上、それぞれの部署にとっては課題解決や顧客満足度向上などのさまざまなメリットがあります。
組織全体のスキルの底上げやサービスの質向上、働きやすい環境の実現にもつながるため、部署間の連携のためにできることから取り組みを進めていくとよいでしょう。
他部署との連携を強化する方法には、コミュニケーションツールの活用やクロスファンクショナルチームの設置、社内イベントの実施などがあげられます。
部署間連携により組織の一体感を高め成長につなげられるよう、自社で取り入れられる方法について考え、多角的に取り組んでいきましょう。